こんにちは、「しぜんfan」のPollyです。
今回は、世界のニュース翻訳コーナーの第3回目をお送りしたいと思います。
2020年1月12日(日)16時時点、いつものようにイギリスBBC、アメリカABC、そして日本のNHK Worldのトップページをそれぞれチェックしてみたところ、自然・観光関連のニュースのトップ記事はやはり「オーストラリアのブッシュファイヤー」についてでした。
前回(2020年1月7日)から5日ほど空きましたが、その間も山火事関連のニュースは毎日上がっており、今回は特に、「モリソン首相の火事への対応」という話題である模様。
(モリソン首相の山火事対応については、以前から厳しい批判の声が上がっています。)
被害状況以外の部分にもスポットを当てた記事のようですので、これは押さえておきたいかも。ということで早速、内容を読んでみましょう!
目次
今回の翻訳記事
冒頭でもお伝えしましたが、今回のトピックはこちら。
BBCから、豪・ブッシュファイヤーへの政府の対応についての記事です。とても regret しているような表情が印象的ですね。
【記事URL】Australia fires: PM admits mistakes in handling of crisis
【記事アップ時間(推定)】日本時間で2020年1月12日(日)15時頃
オーストラリア首相、山火事対応への不十分さを認める
オーストラリア首相スコット・モリソン氏が、自身のこれまでの山火事対応について遺憾の意を示しました。
首相は、政府の山火事への対応や気候政策について、厳しい批判に直面しています。
昨年9月以来、このブッシュファイヤーでは少なくとも28人が犠牲となり、何千もの家屋が焼失しました。
日曜(1/12)にモリソン氏は、「よりよく対応できたはずのこと」があったことを認めました。
ここ数週間、国内でも最も被害の大きいNSW(ニューサウスウェールズ)州やヴィクトリア州の現場を訪問時、氏は地元の人々から数々の野次を浴びせられています。
NSW州の町Cobargoでは、人々がモリソン氏を「You’re an idiot.(バカ者め、役立たずめ)」、「ここらではもうお前には投票しないぞ」などと野次る中、ある女性は消防サービスへの援助や動員の不足を訴えました。
「センシティブな状況。感情的にかなり厳しい状況です。」と、モリソン氏はABCテレビのインタビューに答えました。
「首相も人々と関わる上では生身の人間ですから。」
消防各局が直面していた困難から見るに、政府には災害対応に当たってもっと直接的な役割を果たしてほしいという「これまでにない欲求・要求」が向けられた、とモリソン氏。
同氏は、国のブッシュファイヤー災害への対応について、royal commission(公的調査委員会)、いわゆる公聴会のようなものを通しての審議を検討すると話しました。
モリソン氏には先月、火災被害が悪化する最中(さなか)にハワイへ休暇旅行に出かけたことで批判が集中。首相の不在に対する民衆の怒りを受け、予定より早く休暇を切り上げたという出来事がありました。
気候変動について
今後、気候の変化がブッシュファイヤーの規模や発生頻度を増大させるであろうと専門家たちが指摘していいますが、モリソン政権は、この気候変動への取り組みが十分でないとの批判も受けています。
これに対して首相はインタビューで、気候変動のブッシュファイヤーへの影響はきちんと考慮しているとし、政府の取り組みを擁護しました。
「夏は年々長く暑く、より乾燥するようになってきている。このことは明らかに、大幅な気候変化の影響である。」と首相。
二酸化炭素排出量削減に向けての計画が推し進められる中、モリソン氏は、政府はしっかり目標に向かって動いていると主張しました。
パリ協定のもと、オーストラリアは2030年までに二酸化炭素排出量を2005年のレベルから26~28%カットすると誓約しています。
しかし一方でモリソン氏は、気候変動問題に取り組むには「地球規模での解決策」が必要であるとも述べています。
金曜(1/10)に行われた気候変動対策へのデモ活動には、オーストラリア全土から数万人が参加しました。
シドニー、メルボルン、キャンベラなどの大都市で、デモはモリソン政権へ早急な化石燃料の使用停止を要求するものとなりました。
火災の現状は?
山火事の状況は土曜日(1/11)に緩和し、消防活動に束の間の休息を与えました。
しかし来週はさらに厳しい暑さが予想されており、当局は、危険は過ぎ去ったと言うにはほど遠いと警告しています。
高温や風、ここ数年続いている干ばつによって火勢に拍車がかかり、まとまった規模の雨が降るまでは火災は続くだろうとのことです。
NSW州では、少なくとも123ヵ所以上で今なお火災が続いています。
NSW Rural Fire Service(NSW地方消防局)によると、今回の一連の山火事により、現時点で2,000軒以上の家屋が焼失したとのこと。
南隣のヴィクトリア州では、土曜日の時点でのブッシュファイヤー警報の発令数は32か所でした。土曜日、同州内で一人の消防士が消火活動中に死亡し、今季の火事による犠牲者は28人となりました。
以上
感想
今回の翻訳は、ちょっと難易度高めだった印象です。もし意味を微妙に取り違えている箇所があったら申し訳ありません!
今回の記事を読んでみて、首相及びモリソン政権がブッシュファイヤー対策について批判を浴びている理由は「消防への援助体制の不十分さ」なんだろうということは分かりましたが、どうしても頭をよぎるのは、千葉の森田健作知事。
民が災害で辛い目に遭っているのに、散髪だとかラジオ出演だとか。
つくづく、公人にとってのプライベートというものは、ときに許されないものなんですね。
それから、パリ協定について。
記事によると、オーストラリアは2030年の二酸化炭素を2005年の水準から26~28%カットすると書いてありましたが、日本はというと、「2030年までに2013年度の水準から26%削減する」ということになっているようです。
それすらも調べないと分からない自分も悪いのですが、もっと広く国内中に知らしめて、「なので、みんなでがんばりましょう! おー!」という動きになってもいいくらいなのではないのか、とちょっと思ったり。
何千人ものオーストラリア人がデモで訴えたという化石燃料問題についても、日本にはドキッとする内容。
捕鯨問題よりもある意味深刻だと感じます。
昨年秋の「グローバル気候マーチ」に続き、今回のオーストラリア山火事。これをきっかけに、環境問題への動きが一気に加速するかもしれませんね。
おわりに
今回も、しがない一般人の “世界を知る活動” にお付き合いくださり、どうもありがとうございました!
読んで下さる方がいることが、この活動のモチベーションの90%を占めています(笑)本当に、感謝。
火事以外のニュースも詳しく読みたい気持ちはあるのですが、火事のその後が気になって、どうしてもまた火事の記事を開いてしまうのです。
なので、次回もまた火事かも…?
それでは、機会があればまた!
Polly