日本縦断ロードトリップ2020秋【15日目】彦根から奥琵琶湖、敦賀へ

奥琵琶湖の輝く湖面に浮かぶ釣り船と釣り人

当記事は、私個人が2020年10月5日から27日間で行った「軽自動車で日本縦断&景勝地めぐりの旅」の15日目の模様をお伝えするものです。旅に出た気分でお楽しみいただけると幸いです☺

こんにちは。2020年10月、福岡から北海道へ向けて一人旅を続けている「しぜんfan」のPollyです!

この旅レポートを書いているのは10月22日、旅の17日目ですが、レポートの中身はその2日前の「15日目10月20日分)」となります。

本当はリアルタイムで遅れなく書いていきたいのですけれど、観光しまくった日や運転の長かった日などは、記事を書く気力・体力・集中力が残っていないこともしばしば。

気力・体力は絞り出せばなんとかなるにしても、「集中力」だけは疲れているとやはり、どうにもならなかったりしませんか?

それなら思い切りよく寝てしまって、すっきり早起きしたほうがいいや! って、まるで受験勉強の夜のよう(笑)

結果、朝起きたときが元気いっぱい過ぎて、記事なんか書くよりも観光! 運転! となってしまうという悪循環に陥っているのがここ2日です。

晴れていると特に動き回りたい衝動を抑えきれませんので、次に天気が悪くなったときに2日分追い付ければいいなぁと淡い期待を抱いております。

さて、それでは早速(とっとと)15日目のレポートを始めたいと思います!

ロードトリップ15日目の概要

14日目は近江八幡市から「荒神山」を経由して彦根市に入ったところで終わりましたので、15日目は彦根の観光からスタートです。

© OpenStreetMap contributors

夜を明かしたのは、琵琶湖湖畔にある、東屋があるのみの小さな公共駐車場。直前に日帰り温泉に行き、寝支度もトイレも全て済ましてから、後は寝るだけという状態で乗り入れました。

一昨日の夜に琵琶湖に着いてからというもの、「晴れた昼間に間近で」まだ湖を見られていないものですから、晴れ予報が出ていたこの日は、張り切って朝6時起床!

朝の琵琶湖岸の東屋

いい天気になりそうな気配のする、ちょっと肌寒くも気持ちの良い朝でした。

この後は、例年夏に「鳥人間コンテスト」の開催される「松原水泳場」(※2020年は中止でした)を見学し、彦根城の隣りにある「金亀公園」を散策。「玄宮園」から国宝・彦根城を眺め、お堀沿いを歩いてその美しさを堪能しました。

お城を眺めるだけにして入らなかった理由は、“そっち”の気分ではなかったからです。(すみません)

気乗りしないのにただ歩いてただ見て「一応は行った」という状態になるよりは、潔く離れたところからその姿を観賞するだけで十分ではなかろうか、と思いまして。

観光って、まともにやろうとすると結構頭使うんですよね、その場所のことを知るために。

「せっかくここの土地に来たんだし」とか「今行っておかねば、もう二度と来られないかもしれない」とか、そういうプレッシャーは抜きで気楽に行こう!

ということで、彦根の後は思うままに大自然の中へレッツゴー! 「奥琵琶湖」と呼ばれる琵琶湖最北端エリアをトライブし、福井の敦賀へと向かいました。

奥琵琶湖から敦賀までの県道の風景

ついにこの旅初の日本海、そしてさよなら関西

敦賀では、「金ヶ崎城址」から「天筒山」まで往復の山歩きをし、日が暮れた頃にそこから19km先の「道の駅 河野」でフィニッシュとしました。

この日の走行距離は「131km」。朝から晩まで、よく活動した日でした。

「道の駅 河野」について

ところでこの「道の駅 河野」、敦賀から越前・鯖江へ抜けるメジャーなルート(国道8号)沿いにあるのですが、地図上でパッと見ると快適な海岸ルートかと思いきや、結構な山を走る道なんですね。

海沿いなのに山道。しかも意外と高度もあるようで、私のホンダライフはフウフウいいながら上って行きました。

そんな山道の休憩スポットとして最適なところにあるからか、停まっていく大型のトレイラーやトラックも多数。

かつ、日本海・敦賀湾・敦賀半島を見渡せる眺望の良さもあり、一般車にも人気の道の駅であるようなのです。しかし残念なことに、駐車場が少な目です。

道の駅公式ページによると、「大型:16台 普通車:15(身障者用1)台」。

道の駅河野の駐車場と敦賀半島の絶景
翌朝7時過ぎの様子

一般的な道の駅のように、広大な駐車場を確保できる立地ではないということなのでしょうね。

時間帯によってはすんなり停められないということも起こり得るかと思いますので、そこは頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

また、この道の駅の素晴らしいところは、「24時間開いている休憩所がある」ということ。

福井「道の駅河野」夜の外観
夜7時ごろの様子

大型トラックが多いため、このように夜間も休憩できるようになっているのかもしれませんね。

電気に煌々と照らされた室内にはベンチやテーブル、洗面台や授乳室、そしてテレビ(NHK)までありました。

特に、テレビがあるのはいいですね!

私は一応女性の一人旅ですので、遅い時間に休憩所を利用することはしませんでしたが、こういうウェルカミングな道の駅に出会うと「いつでも来ていいんだな」と思えてホッとしたりします。

そして、景色の良さは折り紙付き

道の駅 河野 駐車場横展望台の様子
福井・道の駅河野から望む敦賀市方面

起き抜けに、車を一歩出ればこんな眺めが待っている道の駅なんて、きっとそうそうないですよね!?

バナナを食べながら、コーヒーを飲みながら、なんて贅沢なんだろうと思いながら朝のひとときを堪能させていただきました☺

敦賀半島の奥に、うっすら丹後半島の影を認めることもできましたよ。

福井「道の駅河野」からうっすら見える丹後半島

昼間はもちろん売店やレストランもあるようですので、車中泊でなくても、このエリアに来たならばぜひ立ち寄ってみてください!

※福井県観光連盟による「道の駅 河野」紹介ページはこちら

15日目の主な観光地

さて、話を彦根での観光の話に戻したいと思います!

松原水泳場

まずは、朝イチで向かった「松原水泳場」から。

湖岸沿いの県道2号を「セブンイレブン彦根松原店」の前で曲がるとすぐのところにある松原水泳場は、先ほども触れた通り、「鳥人間コンテスト」の会場となる湖岸。

地元の方にとってはお馴染みでしょうか。

普通の日に行っても鳥人間関連は何もないのですが、小さな公衆トイレと小さな駐車スペース、ベンチ、松の並木があり、野鳥たちもいる平和な場所でした。

彦根・松原水泳場に設置された2脚のベンチ
彦根・松原水泳場の松並木

野鳥の種類は主にカモのようで、人の気配を感じると離れて行ってしまいます。こんな風に。

彦根・松原水泳場の湖岸から離れていくカモたち
彦根市松原水泳場 人から逃げるカモの群れ

上の写真の、黄色の矢印をしてあるのが「人」ですね。この方が野鳥たちの写真を撮ろうと降りてきた途端、鳥たちがササーッと岸を離れて行ったのが面白くて、ついカメラに収めてしまいました(笑)

人から距離を撮ろうとするのは、野生の状態を保てているということなので、大変良いことですよね!

朝の琵琶湖湖面

※彦根市による「松原水泳場」案内ページはこちら

名勝・玄宮園

前述の通り、彦根に来たはいいものの、城の中を見学する気分ではなかった私ですが、お城の隣りにある回遊式日本庭園玄宮園」にだけは行ってみました。

入場料は、お城とセットで800円、お庭だけなら200円。

券売所のお姉さんに「この券ではお城は見られませんけど、本当によろしいんですね?」と念を押されましたから、セット券を買う人が大半のようですね。

いいんです! お庭だけを見たいんです!

快晴時の玄宮園の全景 背景に彦根城

広さはそこまでありませんが、どこを切り取っても絵になるような庭園でした。私は日本庭園についての詳しい知識はありませんが、「絵」という視点で見ると、「死角なし」な美しさ。

玄宮園の中から見る彦根城
木々を映し出す鏡のような彦根・玄宮園の池

日本庭園はやはり、青空の日に行けたほうがいいですね! 水面が鏡になっている様に風情も倍増です。

これが紅葉真っ盛りになるとどんなに艶やかになるものか、考えるだけでも楽しくなるよう。

コロナにも負けず、2020年も紅葉ライトアップがあるようですので、行ける距離にお住まいの方やこれから琵琶湖周辺へご旅行の方はぜひ! 11月21日(土)〜12月6日(日)の予定だそうです。

※紅葉ライトアップについては、彦根観光協会・彦根市観光企画課による公式ページ「錦秋の玄宮園ライトアップ 2020」をご覧ください。

※彦根城公式サイトによる「玄宮園」紹介ページはこちら

井伊直弼関連

さて、彦根藩といえば「大老井伊直弼」。

かの悪名高き「安政の大獄」を断行した人ですが、これについては捉え方や考察がいろいろあるようで、私なぞに語れることは何もござりません。

尊王攘夷だとか開国だとか、そのあたりのぶつかり合いなのかと思いきや、根本は「自分と対立関係にある政敵を一掃する」という目的のものだったとか。

見方を変えると悪者などいなくなるのが歴史なら、井伊さんだって、徳のある立派な方だったかもしれませんよね。大老になるくらいだし。

彦根城・井伊直弼の銅像

玄宮園の出入口付近には、井伊直弼の銅像や「生誕地の碑」、他に歌碑などもあり、幕末好きな方には見逃せない巡礼スポットであると思われます。

銅像の傍らに立つ案内板を読んでみると、暗殺されたのが46歳のときだったとは! もっとお年を召したイメージでした。ご冥福をお祈りします。

この後は「ひこにゃん」のパネルだけパチッと撮り(時間が合えば、本物も見られるようですよ)、お堀沿いを少々散策。

彦根城のお堀沿いの塀
晴天の彦根城のお堀を進む一艘の屋形船

屋形船もあるほど、立派なお堀なんですね。真っ白な塀が眩いばかり。さすが国宝は違います。

市の観光駐車場が1,000円というあたりも、さすがは一級観光地だなと思いました。

※彦根観光協会による「観光駐車場のご案内」はこちら。もっと安く済ませたい場合は、各自でコインパーキングを探す必要がありそうです。

奥琵琶湖パークウェイ

彦根を出、長浜市にある「道の駅 湖北みずどりステーション」に寄ったりしながら向かったのは「奥琵琶湖パークウェイ」です。

大きな大きな琵琶湖の最北端をドライブできる観光道路なのですが、これが嬉しい通行料無料

ただ、2020年10月時点、パークウェイの大半は落石崩土により通行不可となっており、2つある展望台のうちの「月出峠展望台の方へは行くことができませんでした

奥琵琶湖パークウェイ つづら尾崎~月出間通行止めの看板(2020年10月)

図解すると、こんな感じ。上が通常のパークウェイ、下が現時点で通行可能な範囲です。

奥琵琶湖パークウェイのルート解説図
通常のパークウェイは全長18.8km
奥琵琶湖パークウェイのルート解説図(月出通行止め以後)
現時点では3.5km分だけ通行可

「つづら尾崎展望台」でUターンして終わり、ということになります。

残念ですが、それでもせめて「つづら尾崎展望台へは行けますので、ラッキーと言えばラッキーですね。

つづら尾崎展望台からの眺望

その「つづら尾崎展望台」、現地の案内板によると琵琶湖の4分の1を望むことができるそうですよ。長浜市や伊吹山を見渡す素晴らしい景色が広がります。

つづら尾崎展望台から望む琵琶湖北部東岸と伊吹山

広々とした駐車場にはスピーカーから流れる懐かしの歌謡曲が響き渡っており、お土産物屋さんが1軒だけ営業していました。(※この日は平日でしたので、週末の様子は不明です)

さらに奥の方には「恋人の聖地」を含む謎の「どうぶつの森」もあり、どことなくシュールな雰囲気。

動物自体は、入口のウサギ以外は結構しっかりリアルな造りでしたので、お子さんは喜ぶかもしれません。(それか、怖がるかもですが。)

奥琵琶湖と風になびくススキ

これまで通ってきた琵琶湖周辺の様子とはガラリと変わって、いきなり山奥の別の湖に来たかのような遠出気分の味わえる、素敵な葛籠尾(つづらお)半島でございました。

パークウェイは夜間(20時~8時まで)は通行不可、冬季(12月上旬~3月末)は閉鎖となりますので、これから行こうかなという方はご注意くださいませ。

※長浜観光協会による「奥琵琶湖パークウェイ」案内ページはこちら

展海広場・天筒山展望台

さて、先ほどのパークウェイからはおよそ35km。ついに日本海側にやって来ました、福井県敦賀市です。

敦賀市の位置はこちら。

ついに北陸だー!

敦賀にやって来たからには、ちょっと高いところに上って敦賀半島や日本海を眺めねば!ということで展望台を探した結果、「展海広場」と「天筒山(てづつやま)展望台」という2ヶ所が候補に。

「展海広場」は海抜86m、「天筒山展望台」の方は171.3mの高さ。どちらも互いに、微妙に近い距離にあります。

初めは、より見晴らしの良いであろう「天筒山」の方だけに狙いを定めていたのですが、なにぶん不案内なもので、登山口の場所も駐車場の場所も全く分からなかったんですよね。

(2ヶ所とも、たどり着くにはちょっとした山登りが必要です。)

そこで、パパッとネット上の情報を集めてみたところ、「福ふくガイド」というサイトさんに、天筒山の登山コースに関して以下のような記述がありました。

  1. 天筒入口(天筒山トンネルから敦賀市街地へ下りた位置にあります)から向かうコース(舗装された遊歩道)
  2. 金崎宮の社務所横から上がるコース(距離は短めですが急な階段あり)
  3. 金崎宮の奥にある月見御殿を経由して向かうコース(アップダウンがきつく距離もあるので疲れます)
  4. 中見池湿地内の古民家の建物横から向かうコース(緩やかで快適なコースですが月曜日と祝日の翌日は入口ゲートが閉鎖されていて入れません)

非常に有益な情報で、大変ありがたかったのですが、駐車場情報は分からないまま。

そこで、「金ヶ崎城跡駐車場」という無料駐車場に停めさせていただき、「金崎宮」の横から登ってみることにしました。

敦賀市・金ヶ崎城跡駐車場
金ヶ崎城跡駐車場の様子(平日午後)

ここからの話は長くなりますので、そのうちまた別記事ででもレポートしたいと思いますが、結果的には図らずも「展海広場を経由して天筒山展望台に行くというロングコースを歩くハメになってしまったのです…。

上記の❶~❹で言うと、おそらく❸ですね。

なんと、この2ヶ所の展望台は、実は1kmちょっとの山道で繋がっていたという事実!

「展海広場」には「月見御殿」という呼び名もあること、「手筒山展望台」が「手筒展望広場」にあるということ――この2点をよく把握しないまま、散策路上の道案内を適当に見て感覚だけで歩いてしまうと大変危険な“魔の山”だったのです。

敦賀市・手筒山展望台~展海広場周辺の遊歩道マップ
両展望台の位置関係

まさか、両方に行くことになるとは…

上り始めたのが16時で、同じ場所に戻って来れたのが17時40分。まさかそんなに長くかかるとは思っておらず、最後の方はかなり薄暗くなってしまいました。

「これはヤバいかも…」と本気で思いましたよ(汗)

「天筒山展望台」のあるのは「天筒展望広場」であり、「展海広場」や「月見御殿」は別物ですので、これから歩いてみるという方はご注意を!

さて、肝心の眺望はこちら。まずは「展海広場」です。

展海広場(月見御殿)からの眺望

視界の右側には「北陸電力 敦賀火力発電所」と思われる施設があり、まるっきり自然な風景ではありませんが、「港」という感じで、これはこれで良いと思いました。

敦賀新港の「新日本海フェリー」の乗り場も見えましたよ。新潟・秋田、そして北海道の苫小牧への航路が出ているところですね!

大間を出港する大函丸(デッキより)

行くつもりのなかった場所とはいえ、結構いい眺めを楽しませていただきました。

お次は本命、「天筒山展望台」。

敦賀市手筒山展望台から望む敦賀湾と夕日

先ほどの「展海広場」が北側の眺望であったのに対し、こちらは西側の眺望です。また、東側の「中池見湿地」のほうも見えます。

敦賀市手筒山展望台からの中池見湿地側の眺望(夕暮れどき)

海側の夕景はキレイですが、湿地側は日の高いうちに見られた方が良かったかな、と思いました。

無事に着けてなによりでしたが。

天筒山にはハイキングコースがいくつもあり、道中、何人もの地元の方々がウォーキング(ハイキング?)をしているのを見かけました。市民の方にも大変親しまれている山なんですね。

歴史あり自然あり、山あり海ありの豊かな場所なんだな、敦賀って。

この後はしばし「金崎宮」からの敦賀の夜景を撮ったりなどし、一路、当記事の前半にお話しした「道の駅 河野」へ。長い一日を終わりとしました。

灯りの点った敦賀金崎宮の燈籠
「金崎宮」の灯篭と敦賀北部の夜景

「気比の松原」を見逃したのが、ちょっと心残りかな…

明日16日目の予定

今回のレポート記事はずいぶんと長くなってしまいました。もう6,500字…。

それでもここに載せられていない立ち寄りスポットもありましたので、本当にこの日はビッグ・デイだったんですねぇ。天気が良いと張り切りすぎてしまうのが難点です。

明日は、福井のどこかを観光した後、石川へ突入しようと思います!

内陸に入って岐阜の「白川郷」へ行くかどうかがネックではあるのですが、そこは天気との兼ね合いもありますし、あの手の場所はガイド付きバスツアーなんかで行った方が楽チンな気がしないでもありません。

白川郷へは行かず、そのまま富山まで北上して、新潟・上越あたりから「尾瀬」に向けて内陸に入ろうかな、とざっくり考えております。

それでは、よろしければまた次回! お付き合い、どうもありがとうございました☺

Polly

※当記事内の写真および現地情報は、2020年10月20日時点のものです。

午後の光が差し込む曹洞宗大本山永平寺(福井県)