ふらり志賀島ドライブレポート:金印公園、下馬ヶ浜、潮見公園など6ヶ所を紹介[福岡市]

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現地レポート(2ページ目)

4.潮見公園展望台

次の目的地は、海の中道や博多湾が一望できる展望公園「潮見公園」です。海岸を離れ、山の中を2.5kmほど走ります。

© OpenStreetMap contributors

せっかく海に来たのに、と思うかもしれませんが、行って後悔しない景色が楽しめます。周辺の地形が一望できるので、行く価値大アリだと私は思いますよ。

道中は細い山道ですが、ちょこちょこと出ている案内看板を追えば、迷わずに到着できます。

こちらが、駐車場への入り口。

志賀島潮見公園駐車場入り口の坂の様子

駐車場の淵で、大きな蝶々が花から花へひらひらと飛び回っていました。

駐車場自体は広くはありませんが、整然としてきれいです。わりと最近整備されたのかもしれませんね。志賀島ではもうお決まりになってきましたが、トイレもあります。

展望台は、駐車場からなだらかな坂を上ったところにあります。

最上階から望む陸繋砂州の全貌がこちら!

志賀島潮見公園展望台から一望する海の中道(陸繋砂州)(トンボロ)

志賀島潮見公園展望台から望む海の中道、奥に百道浜
志賀島潮見公園展望台から望む百道浜、福岡ドーム、福岡タワー

博多湾の向こうにははっきりと百道浜が見え、とても福岡らしい眺望が広がります。

志賀島潮見公園展望台から見下ろす志賀島海水浴場

はるか眼下には、志賀島の玄関口にある「志賀島海水浴場」も見えます。たくさんの海の家が並んでいますね。

本当に素晴らしい景色を眺めることができました。日本三景「天の橋立」もびっくりの絶景です。

私の滞在時間:約15分

5.志賀海神社

さて、お次は「志賀海神社(しかうみじんじゃ)」です。潮見公園からは、このまま内陸を通って行き、再び海岸に出たところがちょうど目的地となります。

相変わらずのくねくね道ですが、時間にして5分ほどのドライブ。

山から出てみて気付きますが、この場所はもうかなり島の玄関口に近いところなんですね。広々とした駐車場に車を停めて、本殿に向かって階段を上っていきます。

木々に囲まれて薄暗い志賀海神社参道、その先に楼門

木々に囲まれた参道には、どこからともなく聞こえてくるツクツクボウシの声が高らかに響いていました。

案内板を読むと、この神社には大変古い歴史があることが分かります。全国の海神の総本社と称えられ、海の守護神として「万葉集」にも詠まれたほど由緒ある神社だとは知りませんでした。

神社の歴史に関することは苦手ですので深追いはしませんが、どこを見ても絵になる佇まいから、ただ者じゃない感じはひしひしと伝わってきます。

志賀海神社境内の様子、奥に手水舎

志賀海神社境内にある二匹の鹿の像

境内には鹿の像があり、やはり志賀島だから鹿なのかしら、と一瞬思いましたが、そういう意味ではなかったようです。

後で調べたところによると、この鹿の像の左にある御堂の中にはすごい数の鹿の角が入っており、それらはどうやらその昔、「神功皇后」が対馬にて鹿狩りをされた際に奉納された角なんだとか。

神功皇后といえば、「香椎宮」にも縁のある方でしたよね、確か。

見事に見逃しました、鹿の角。ちなみにその御堂は、「鹿角堂」というんだそうです。下の写真右側の、白い御堂ですね。前を通ったのに!

みなさんには、ぜひ中がどうなっているのか覗いてみてほしいと思います。

志賀海神社境内の様子(右に鹿の像、正面に本殿)
志賀海神社境内にある鳥居、背景に海の中道

素晴らしい神社だったのですが、去る前に最後に立ち寄った場所によって、全ての印象が吹き飛んでしまいました。それは、「トイレ」。

手水舎の側に「宝物展示室」という見るからに新しい建物があり、中で休憩もできるようになっているのですが、その下の階にはトイレがあるんです。おそらく、私が今まで訪れたどの神社のトイレよりきれい。

ここはぜひみなさんの目で直接確かめて、経験していただきたいところです。

神社のウェブサイトも新しい雰囲気ですし、古い神社といえど世代交代を重ねて新しくなっていく部分もあるんだろうな、と感じる出来事でした。

志賀海神社の鳥居、奥に道路と民家

私の滞在時間:約25分

6.“海の細道” の砂浜

さあ、このドライブ観光も残すところあと一か所となりました。最後に立ち寄るのは“海の細道”です。(冒頭でもちらりとお話ししましたが、この呼び方は、私が勝手に言っているだけです。)

志賀島へ続くトンボロの、ラスト約1キロ(志賀島側から見ると始めの1キロ)の細い部分。車で通るだけでなく、やっぱ歩いてもみたくないですか?

というわけで、志賀島に別れを告げ、“海の細道”を渡り、渡りきる直前の左手にある駐車スペースに車を停めてみました。

志賀島から海の中道へ出る路上からの景色

この駐車スペースは全く舗装されておらず、地面は押し固められた砂とごつごつした岩ですので、ご自分の車のタイプを考慮の上、お気をつけてご利用くださいね。

車を降り、志賀島の方角へ戻るように歩いてみます。

海の中道のビーチと志賀島全景

海の色も砂浜の色もとてもきれいなのですが、浜にはなぜか大量の魚が打ち上げられており、それを目当てに鷹やカラスなどたくさんの鳥が集まっており、ついでに人間から出たゴミも相当な量でした。

魚が打ち上げられている理由は分かりかねますが、水温や潮の流れなどが関係しているのでしょうか。

魚や鳥のことはコントロールできなくても、ゴミを捨てるか捨てないかはコントロールできるのですから、というか、それは人間しかコントロールできないのですから、節度を保ってほしいなと心底思いました。

本当にすごい量なんです、ペットボトルや食べ物の容器、花火のゴミなど。きれいなビーチなのに、歩いていて悲しくなりました。

志賀島の入り口、志賀島海水浴場のすぐ側まで来たところでちょうど日も陰り、海水浴場の賑わいが、なんだかゴミを撒き散らす悪の巣窟のように見えてしまいました。妄想しすぎです(笑)

よく考えると、この場所は博多湾の防波堤のような形状をした砂州ですので、ここに来る人が捨てるゴミだけではなく、周辺から流れ着くものも多いのかもしれませんね。といってもこちら側は、博多湾とは逆の方ですが…。

美しい志賀島の残念な一面を見たところで、Uターンして車に戻ることとします。

波打ち際はゴミもなく、奥までずーっと弓なりに続く砂浜が、それはとても美しかったです。

海の中道のビーチ、波打ち際

このエメラルドグリーンの水と明るい砂浜は、金印の時代のその前から人々を魅了してきたはずですので、このまま後世にも無事に残っていってほしいなと思いました。

私の滞在時間:約30分

ここまでで、私の観光レポートは終了です。おつかれさまでした!

旅のまとめ

すいぶんと長い記事になってしまいましたが、最後までお読みいただいた方、本当にどうもありがとうございました!

島に行く前の参考にしていただいたり、行ってみたいなと思っていただけたり、何かの役に立てたならうれしいです。

今回の旅の感想を一言で言うならばやはり、「志賀島はすごい場所だった!」ということ。

金印、元寇、万葉集、海神の総本社、そして海の中道という特別な地形。加えて、記事内では一切スルーしていましたが、島内にはいくつもの「万葉歌碑」が点在しているのです。(万葉集の中で詠まれた歌を記した石碑のことです。)

「東区歴史ガイドボランティア連絡会」のウェブサイトによると、1号碑から10号碑までがあるようです。

それらの歌碑をめぐって徒歩で島を散策する人や、自転車で島内一周する人、魚釣りを楽しむ人など、人それぞれのいろいろな楽しみ方で、たくさんのファンがいる島なのだと思います。

その前に、島民の方々には日常生活の場ですしね。

これまでは“景色の良いドライブコース”という認識が強かったのですが、あらためてまた、今度はどっぷり歴史にスポットを当てて訪れるのもいいかもしれないと思いました。

みなさんも、志賀島に行かれる際には良い一日を!

ではまた☺ Polly

志賀島潮見公園展望台から一望する百道浜と海の中道

※記事内の写真は全て2019年8月21日時点のものです。