こんにちは! 高いところからの景色が好きな福岡市民、「しぜんfan」のPollyです。
本日2020年6月19日、ついにレジャー・観光目的での県境越え自粛緩和!の運びだそうですね。
福岡県民にとっては、4月8日の緊急事態宣言発出以来、実に72日ぶりの“解禁”。
久しぶり過ぎて、個人的にはお尻に根が生えたままというか、自宅のベランダでラベンダーの苗を眺めるだけで満足できるスケールに収まったままです(笑)
水の付いた葉っぱを指で軽く拭うと、それだけでラベンダーの香りがふんわり漂って、幸せな気分になるんですよね。
そんな小さな幸せもいいですが、そろそろ大海に出る準備も始めなければ。
ということで今回は、今年2月に出かけっぱなしになっていた大分北部・展望台めぐりドライブのレポートを作成することで、遠出のワクワク感を思い出してみたいと思います!
お読みいただくタイミングによっては季節外れの写真の並ぶ記事になってしまいますが、どの場所も四季折々に美しいはずですので、次のお出かけのプランニングにでもお役立ていただければ幸いです。
目次
絶景天国・大分
大分と言えば、言わずと知れた“おんせん県”。
隣県居住者の持つイメージとしては、「別府・湯布院」をはじめ、「うみたまご」「高崎山の猿」「とり天がおいしい」「宇佐神宮」「臼杵の石仏」などが挙がってくるのでしょうか。
「城島高原」や「ハーモニーランド」という声も聞こえてきそうですね。
そんな中、今回のキーワードとなるのは山景色です。(一部、滝景色)
大分県には“九州の高い山トップ10”のうちの6つが揃い、その中の5つは「くじゅう連山」。九州随一の高原エリア・久住高原を走る「やまなみハイウェイ」は、阿蘇と並ぶ人気ドライブコースとなっていますよね!
その九重エリアから別府の海に出るまでの道のりは、まさに絶景続き。
海沿いに出てからも背後には山景色が残ったままで、初めて別府の街を訪れたときなどは、その日本離れした風景に度肝を抜かれたものです。
そんなにいい眺めの広がるエリアなら、絶景展望台も点在しているはず! というのが今回のドライブの“楽しみどころ”でございます。
立ち寄りスポット
そんな今回の旅の移動範囲および立ち寄りスポットはこちら。広域地図なので細かくて見づらいですが、一度写真をクリック or タップすると高画質でご覧いただけます。
- 蛇越(じゃこし)展望台…湯布院町
- 狭霧台(さぎりだい)…湯布院町
- 雨乞(あまごい)牧場展望台…湯布院町
- 湯けむり展望台(の上の公園)…別府市
- 十文字原(じゅうもんじばる)展望台…別府市
- 国境の滝…宇佐市安心院町
- 須崎の滝…宇佐市安心院町
- 宇佐のマチュピチュ…宇佐市院内町
どれもGoogleマップで見つけた無料スポットですが、探せば他にもいろいろあるんだと思います。鶴見岳の「別府ロープウェイ」も有名ですよね!(私は時間切れで行けませんでした。)
❹の「湯けむり展望台」は、私の訪ねた2020年2月時点はトイレの新設工事中でしたので、その上にある公園からの眺めで代用(?)。現在は工事も終わり、利用再開されているようですよ。
また、地図を見てもお分かりいただける通り、❽だけは離れたルート上にあり、そこだけのために足を延ばすとなると結構な距離です。
滝がお好きな方ならば、❻・❼と❽の間には有名な滝がいくつかありますので(東椎屋の滝、福貴野の滝、余の滝、西椎屋の滝、大飛の滝など)、滝めぐりを絡めて行くのも楽しそうですね。
その辺りはもう、ご都合やお好みに合わせ自由自在!
展望台めぐりレポート
それではここからは早速、ドライブレポートを始めて参りたいと思います!
私が出かけた2020年2月18・19日は、「ここ130年間では最も遅い初雪!」と話題になった翌日でした。
北海道居住時に装着していたスタットレスタイヤを付けたままだったこともあり、ここぞとばかりに喜び勇んで1泊2日のドライブ旅行を計画。
雪山恋しい私が行先に選んだのが、“九州の屋根”と称される「くじゅう連山」からほど近い湯布院エリアだったというわけです。
というわけで、まずは雪景色からスタート!
蛇越展望台
トップバッターは、11号線(やまなみハイウェイ)上から由布岳を一望できる「蛇越(じゃこし)展望台」です。
由布市公式サイトによると、“秋から冬にかけては朝霧に沈む由布院盆地を見ることができる”そうですが、私が訪れたのは、まもなく日も落ちようかという17時半のことでした。
「蛇越」とは変わったネーミングですが、展望台の階段入り口に立つ説明板によると、
昔々、この付近にある池のそばで、立石坊という若い僧が修行をしていました。立石坊は美しい娘と夫婦になりましたが、実はその娘は、このあたりの池に住んでいた大蛇の化身でした。娘=大蛇が池に帰っていくときに越えたのがこの「蛇越峠」と言われています。
という伝説のある場所なんだそうです。
これから一望する由布院盆地にも何やら伝説があるようですし、やはり古くから山と神を結びつけてきた日本文化。山の多い地域にはそれだけ伝説も多いということでしょうか。
前日の雪の残る中、そろりそろりと階段を登って行くと…
すごい絶景が待っていました。
うっすらと夕日に染まる由布岳と湯布院の街並み。
あまりの美しさに大興奮した私はここで写真や動画を撮りまくるのですが、お約束通り、後で見るとどれも大差ないわけです(笑)
夏の青々とした景色も美しいでしょうし、年中、朝昼晩、いつでもまた戻って来たい展望台だと思いました!
広場にはあずま屋もありましたので、何か飲み物や食べ物を持って行くのもいいかもしれませんね。
狭霧台
次に向かうのは、湯布院・別府間のやまなみハイウェイ上では一番人気かもしれない展望スポット、「狭霧台(さぎりだい)」です。
標高約680mから由布院の町並みを一望することができる場所。(大分県観光情報公式サイトより)
真冬で、雪の降った後ですので、めちゃくちゃ寒かったです…。が、間違いなくこちらも絶景。
駐車場には売店やトイレもあるようでしたが、いずれも私の訪れた19時前後は閉まっており、自販機だけが暗闇の中で煌々と輝いていました。
日があるうちは特に、見逃すのが難しいくらいの場所にある展望台ですし、湯布院エリアのドライブではマストの立ち寄りスポットなのではないでしょうか。
* * * * *
ところで、ここまで編集していて思ったのですが、「湯布院」と「由布院」ってどう違うんでしょうね?
“九重・久住・くじゅう、どう違うのか問題”は町の名前がネックでしたが(日本の高い山ランキング>九州の高い山を参照のこと)、“ゆふいん問題”にも同じような背景があるのでしょうか。
調べてみると、「ゆふいん観光」というサイトに、“湯布院は昭和30年に由布院町と湯平町が合併して誕生した地名”であるとの記述を発見。
厳密には“湯平町を含む場合は湯布院、含まない場合は由布院”となるんだとか。
しかし、今では実際にそこまで考えて使い分けてはいないのではないか、ということで・・・個人的には、なぜ合併したときに「湯布院」に統一してくれなかったの? と言いたくなるかも(笑)
雨乞牧場展望台
ここからは時間軸が崩れ、いきなり翌日午後の写真になります。
やはり昼間の「ゆふいん」の山並みも見たい!ということで帰りに立ち寄ったのが、先ほどの「狭霧台」からさらに上がったところにある「雨乞(あまごい)牧場展望台」。
展望台というよりも、短時間だけ車を停めることのできる見晴らしのよい道路、という感じの場所です。
ここからの景色もまた、素晴らしいものでした。
迫りくるような、圧倒的な山のパワーを感じ、感無量。山々のスケールの大きさを味わうには絶好の展望スポットだと思います!
眼下には「狭霧台」を見下ろすこともできましたよ。
湯けむり展望台
次は、一気に別府市内へ舞台を移し、”ザ・別府”な風景を眺めることができる「湯けむり展望台」です。
といっても、冒頭でもお話しした通り、展望台自体は工事中のために入ることはできませんでしたので、代わりにその一段上にあった公園からの眺めとなります。
湯けむりだけでなく、鶴見岳や扇山も一望できます。
いやぁ、すごい。別府ってすごい!
あまりの絶景に写真を撮りまくる観光客丸出しの私を見かけてか、朝のお散歩中だったというご近所のおじさまが話しかけてくださいました。
展望台の工事のこと、ご自宅のお風呂が温泉であること、春に正面の山で行われる大文字焼き(扇山火まつり)のことなど、地元の方のお話はいつもありがたくて面白い。
「うちのお湯は、あのあたりからずーっと引っ張ってきよる」と、遠くを指さしながら話すおじさまのおかげで、しがない一人旅もぐっと旅情あふれるものになりました。
ありがとう、おじさま。
「湯けむり展望台」の工事は2020年3月末に終わり、今では新装オープン済です。
何がどう変わったかなどの詳細については、地元ケーブルテレビ・CTBメディアによる情報記事「湯けむり展望台にトイレ新設」に書いてありますよ。
景色が素晴らしいのは昼間だけではなく、2010年には同展望台からの夜景が「日本夜景遺産」に認定されたんだそうで(情報元:大分県観光情報公式サイト)、とにかく、別府に来たからには外せない第一級観光地と言えそうです。
十文字原展望台
実は、別府で「日本夜景遺産」に認定されている場所は「湯けむり展望台」だけではありません。
次にご紹介する「十文字原(じゅうもんじばる)展望台」からの眺望も同じく認定されており、今度は逆に、鶴見岳や扇山の方から別府市内を見渡すアングルで一大パノラマが楽しめます。
ついでに言うと、別府公園の隣りにある「グローバルタワー」も日本夜景遺産なんだそうですよ。別府タワーもありますし、別府って、夜景デートには事欠かなそうな街ですね。
今回は夜景ではありませんが、青空の下での別府湾の絶景がこちら。
やや霞んではいますが、高崎山や大分の臨海工業地帯もしっかり見えます。
他にも、近場には立命館アジア太平洋大学、ちょっと離れて国後半島、うまくいけば四国の佐田岬なども望めるということで、これはもう「別府」の枠を飛び出した絶景。
以前は『光の詩』というミュージックカフェがあったようですが、公式サイトを見た限りでは、2012年頃に建物の老朽化のため閉店してしまったようです。
今でも看板が残っているのが切なくもあり、紛らわしくもあり…
また、この展望台はもろに東向きですので、朝日観賞にも人気なんだとか。駐車場は10台ほどと多くはありませんが、もしかすると元旦の朝などは、周辺の道路も含めて大混雑するのかもしれませんね!
国境の滝
ここで別府を離れ、内陸方面へ進んでみることに。
「アフリカンサファリ」のエントランス前を通り過ぎ、しばらく目前に由布岳を臨みながら走っていくと、段々と周囲の景色に日本らしさが戻ってきます。
カーブを越え、ちょっとした橋(国境橋)を越え、地名的が「安心院(あじむ)」へ変わるとともに左手に出てくるのが「国境の滝展望所」です。
この橋の下に流れる「津房川」は、文字通りの“国境”となっており、その川に流れ込んでいるのが「国境の滝」。橋の上からのみ眺めることができるようです。
そこまで大きいというわけではありませんが、上から見下ろすことができるというのが新鮮。人知れずひっそりと流れ落ちる様が、“秘密の滝”という感じでなかなか素敵でした。
しかし、午後になると日陰にすっぽり入ってしまうと思われますし(上の写真は午前10:40頃の様子です)、そこまで滝に興味がないという方はスキップしてもいいかも。
須崎の滝
国境の滝からさらに150mほど進むと、今度は右側に「須崎の滝展望所」なるものが登場します。
こちらも滝壺に近寄れるわけではなく、離れたところから眺めるスタイルです。
しつこく三段階で表現してみましたが…どうでしょう。
何層にも重なる木々の奥で、まさに大自然の一部として佇むその姿。実際に見たときは結構感動したのですが、4ヶ月経って写真で見ると、そうでもない…?
というわけで、特に滝好きでない方は、これら2ヶ所は“気が向けば立ち寄る”感じでいいのではないでしょうか。(紹介しておいてなんですが。)
ちなみにこの後も、寄り道すれば「東椎屋の滝」という、この辺りではエースの滝に行くこともできます。が、私は駐車場が有料(300円)だったのでやめました(笑)
宇佐のマチュピチュ
ラストは、謎のネーミングからして興味をそそられる「宇佐のマチュピチュ展望所」です。須崎の滝からは30分ほどのドライブ。
国道387号線から脇道を少し上がったところにあり、その入り口には分かりやすい看板も出ているのですが、いかんせん平和な田舎道が続くもんで、うっかり通り過ぎたりするかもしれません。
私はしっかり通り過ぎ、Uターンしました(笑)
坂を登ると、駐車スペースの横に岩風のこじんまりとした展望台があり、さらにその上には木製の展望所が設置されています。全体的に真新しい印象。
登ってみると見える景色はというと…
まず見どころとなっているのが棚田の風景であり、案内板によると、正面に見えるのは「来鉢(くばち)」という名前の集落であるとのこと。
しかし、さらなる注目ポイントは、そのまま視線を右手にずらしていった先にある「西椎屋集落」と、その背後にそびえる「秋葉様」と呼ばれる480mの山なのでございます。
あっ…!マチュピチュだぁっ!
現地の案内板に載っている写真と照らし合わせてみても、本物と見分けがつかないほどそっくりです。
…というのは言い過ぎとしても(笑)、“宇佐のマチュピチュ”と名乗っても文句はないくらいには似ていますね!
宇佐市観光協会の公式サイトによると、秋には「秋葉様」が赤く染まり、紅葉狩りスポットとしても人気なんだそうです。
また、展望台には『天空の市』との屋号が掲げられた小さな建物があり、
- 当店の営業日は土・日・祝日です
- 新鮮野菜・果物・新米等を販売しています
という貼り紙が。
私の行った日は平日でしたので、残念ながらお店は閉まっていましたが、併設のお手洗いは使用することができ、それが大変ありがたかったです。自販機もありましたよ。
マチュピチュもいいですが、何よりもその静けさ、いい意味で大自然の中に放り込まれたかのような孤立感がこの場所の一番の魅力だと、個人的には思いました。
おわりに
以上、湯布院~別府~安心院・院内エリアの絶景ドライブレポートをお送りいたしました!
滝も含めると8ヶ所、それぞれに違った魅力のある展望スポットでございましたが、行ってみたい!と思う場所はありましたか?
あらためて振り返ると、特にトップバッターの「蛇越展望台」から「十文字原展望台」までは、大分を、さらには九州を代表する風景美の連続。
もう少し行動範囲を広めれば「九重“夢”大吊橋」や「八面山」、「青の洞門」などもありますし、絶景をめぐりたいと思えばもう、きりがないんですよね。
みなさんも、ぜひマイペースなドライブ旅行に繰り出して、それぞれに絶景を見つけて満喫なさってください! ガソリンも値下がりしていることですし♪
お互い、安全運転で越境を楽しみましょう☺
最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました! Polly
※記事内の写真および情報は、2020年2月18・19日時点のものです。