古木県・佐賀の武雄で大楠めぐり!基本情報まとめ+訪問レポート




このページは2ページ目です。

各大楠の概要や所在地などの基本情報は1ページ目に掲載しておりますので、下の「目次」を適宜ご活用ください。

訪問レポート

旅は武雄神社からスタートです。

武雄神社

さきほどもちらりと話に出ましたが、武雄の大楠は「武雄神社」の敷地内にあります

神社や大楠だけでなく「夫婦檜(めおとひのき)」という “縁結びの御神木” もあるため、3ヶ所の中では一番見どころの多い訪問地です。

駐車場情報

自家用車の場合、駐車場は神社横の「参拝者駐車場」か、神社正面の「観光用駐車場・図書館第2駐車場」か、2つの選択肢があるようでした。

後者に停めれば次の「塚崎の大楠」へも停めたまま行けるため、少々歩くのが苦にはならないという人は、そのほうが手っ取り早いかもしれません。

武雄の大楠と塚崎の大楠の位置関係
© OpenStreetMap contributors

私はそのあたりの事情を未解明だったため、安易に(?)参拝者用駐車場のほうに駐車しました。

夫婦檜(めおとひのき)

参拝者駐車場を出て、神社に向かって歩き出すとすぐに左手にあるのが「夫婦檜」です。周囲にはヒノキのいい香りが漂っているので、鼻が詰まっていなければ見逃さずに済むと思います(笑)

武雄神社・夫婦檜

この武雄神社には5柱の神様が祀られており、中でも有名なのが、第14第天皇・仲哀天皇とその皇后・神功皇后(じんぐうこうごう)です。

傍らの説明案内板によると、その二人の「御神威」によって2本の檜の根元が繋がったと考えられているとか。

武雄神社・夫婦檜根元

確かに繋がっているように見えますね。見上げると、木の上の方でも枝がしっかりお互いを支え合っているかのように伸びています。

武雄神社・夫婦檜

まさに「一心同体」です。

男女の縁に限らず、人との縁、仕事との縁、お金との縁など、縁全般についてお願いできるようですので、立ち寄って手を合わせてみるのもいいかもしれません。

武雄神社について

個性的な車止めを越え、次は神社にお参りをしたいと思います。

夫婦檜のある付近から一旦車道沿いまで降り、正面の「二ノ鳥居」から入り直してみました。

武雄神社・二ノ鳥居
武雄神社 二ノ鳥居

武雄神社は創建1,284年あまりの、武雄市で最古の神社なんだそうです。

私事ですが、私の住む福岡市東区には「香椎宮」という、同じく仲哀天皇を神功皇后を祀った古い神社があります。

香椎はこの二人がしばらく暮らしたといわれる土地であり、この地で崩御した仲哀天皇の霊を鎮めるために神功皇后が建てた、というのが香椎宮の起源。では、武雄との繋がりは何なのか。

疑問に思って調べてみたところ、仲哀天皇が崩御して、神功皇后が香椎宮にその霊を祀るまでの間、彼女は神のお告げによって「三韓征伐」(新羅出兵)をしているのですね。そしてその帰途(朝鮮半島から福岡に帰る途中)、武雄に立ち寄ったそうなんです。

立ち寄った際に止めた兵船が「御船山」へと姿を変え、同行していた海上守護の神・住吉神と大臣・武内宿禰(たけのうちのすくね)が共に御船山に鎮座しました。

「御船山楽園」から望む御船山

しかし、少し後になって武内宿禰が「住吉神と一緒じゃ畏れ多くてどうも居心地が悪いもんで、ワシを別に祀ってくれんかの」と神託を通して言い出したことが武雄神社創建の由来なんだとか。

相変わらず日本の神話って、ありえなさとリアルさが混ざっていて面白いです。

御船山をきれいに望むことのできる「御船山楽園」は、紅葉の名所としても有名です ↓

武雄・御船山楽園の紅葉

そんな武雄神社の本殿は白色で、どことなく中世の中国を思わせるようなデザイン。

武雄市観光協会のパンフレットによると、白い社殿は珍しいんだとか。確かに、今までに訪れた神社の中で白いものがあったかどうか、パッとは思い付きません。

建物の構造のことなどについては全く分かりませんが、とても美しい神社だと思いました。

武雄の大楠(佐賀県第2位)

「武雄の大楠」はそんな武雄神社の御神木です。本殿向かって左の小さな鳥居から遊歩道に入り、150mほど歩いた先にあります。

武雄の大楠通り

遊歩道の後半には立派な竹林が広がっており、その背の高さに目を奪われつつ歩みを進めていると、

武雄の大楠通り
武雄の大楠

ぽっかり空いた広場の真ん中に、大楠がその姿を現しました。周囲には柵が設置されており、近くで見学したり触ったりすることはできない様子。

武雄の大楠

本幹の中には広さ12畳ほどの空間があり、天神様が祀られているそうです。

同じような写真ばかりになっているのは分かっているのに何故かシャッターを切るのを止められず、すぐにはその場を離れがたいような圧倒的なオーラが漂っていました。

ここで写真撮影好きな方への情報共有ですが、武雄の大楠は竹林に囲まれており、しかも背後が西の方角なので、行くなら日の高い時間帯がいいのかな、と思います。

季節にもよるとは思いますが、私が訪れた11月中旬は、晴れた日の13:30頃だったにも関わらず幹がすっぽり日陰に入っていましたよ。

それでは最後に、『佐賀の名木・古木』『さが名木100選』の各プレートをチェックして、次の「塚崎の大楠」に向かうとしましょう。

佐賀の名木・巨木
登録番号:06314
樹種:クスノキ
推定樹齢:推定3,000年
所有者または管理者:武雄神社
さが名木100選 27
武雄の大楠(クスノキ)
推定樹齢:3,000年
大きさ:樹高30m 幹回り20m 枝張り33m



塚崎の大楠(佐賀県第3位)

武雄神社から「塚崎の大楠」への距離は300mほどです。最寄り駐車場は「武雄市文化会館」の駐車場ですが、大楠訪問者も公に停めていいのかどうかは不明。(私は停めちゃいましたが。)

神社前の「観光用駐車場」に停めたまま行く場合は、県道330号線沿いに歩くか、「迎田緑地」を突っ切って(乗り越えて)来ることができるようです。

この塚崎の大楠の注意点としては、パッと目に見えるところには立っておらず、ちょっとした山道を50mほど登った先にあるということ。

私はその登り口を見つけるのに少々手間取ってしましましたが、こんな感じの入り口です。「武雄公民館」北側の道路脇にあります。

塚崎の大楠への登り口

九州オルレ武雄コース」というトレッキングルートにも組み込まれているようです。早速登ってみましょう。

幅の狭い階段があったり、木の根が出っ張っていたり、気を抜いたらつまずきそうな山道を歩くこと3~4分。木々の向こうに巨木の幹が見え始めました。

塚崎の大楠の登場です。

塚崎の大楠

なんと、昭和38年(2019年時点では56年前)に落雷に遭い、本幹が9m以上失われてしまったんだそうです。それでも、その幹回りの大きさは圧巻。

そして、何がすごいって、好きなだけ樹に近寄れる」ことが一番すごい

近年では幹回りの衰えや幹の空洞化の進行が懸念されているということで、土壌改良やワイヤー設置といった樹勢回復作業が行われているそうですので、登ったりして樹を痛めることは絶対に避けたいところですが、近寄って触れることができるのはとても有難いことですよね。

写真もいろんな角度から撮り放題です。

塚崎の大楠

幹の中に入って上を見上げると、大樹の生命力、力強さを肌で感じることができます。

「武雄の大楠」は遠目にしか見られませんでしたので、こうして間近にいろんな角度から見学できるとは感激の極みです。

塚崎の大楠

それではこちらも、“名木プレートチェック”で締めくくりましょう。

佐賀の名木・巨木
登録番号:0627284
樹種:クスノキ
推定樹齢:推定2,000年
所有者または管理者:武雄市
さが名木100選 28
塚崎の大楠(クスノキ)
推定樹齢:<空白>
大きさ:樹高18m 幹回り13.6m 枝張り18m

『さが名木100選』のプレートの方には推定樹齢の記載がありませんでしたが、武雄市観光協会の公式サイトには“樹齢は2000年とも3000年とも言われ”、とありますので、はっきり分かっていないということかと思われます。

川古の大楠(佐賀県第1位)

最後にご紹介するのは武雄市若木町「川古の大楠」です。

先ほどまでのエリアからは、北に10kmほどのところに位置します。逆に伊万里市街地からは、12~13kmほど。

車で行った場合、国道498号線沿いにある「川古の大楠公園の無料駐車場を利用することができます。

駐車場は広々としており、お手洗いや自販機もありました。(ついでに、近くにセブンイレブンもあります。)

大楠は、この駐車場から西へ100mほど、細い生活道路を歩いた先にその姿を現します。

佐賀武雄・川古の大楠

さすが、佐賀県一の巨木。こんな大きな木、生まれて初めて見ました。FF9の「イーファの樹」みたいです。

大楠のある広場には、なにやら土産物店のような建物や水車、お堂などもあるようですが、まずは入口付近にある “名木プレートチェック” 。

川古の大楠案内板
佐賀の名木・巨木
登録番号:06309
樹種:クスノキ
推定樹齢:推定3,000年
所有者または管理者:武雄市
さが名木100選 26
川古の大楠(クスノキ)
推定樹齢:3,000年
大きさ:樹高25m 幹回り21m 枝張り27m

大きさに関するデータを見てみると、幹回り以外は「武雄の大楠」のほうが上です。しかし、巨樹としての順位はこちらの「川古」の方が上。

ということは、巨樹の基準は幹回り」ということですね。なんとも奥深い世界です。

川古の大楠

これまで見てきた2体には悪いですが、今回の旅で初めて健全な「樹」を見た、という感じがします。周囲に遮るものが何もないからか、枝が四方八方に伸びていて、とても健康的。

どの方向から見ても威風堂々です。

佐賀武雄・川古の大楠

木の周りには芝生エリアが広がっており、立入禁止とはなっていますが、南西向きの一面だけには近寄って手を触れることができました。

それがこちら ↓

本幹の空洞の入口に、「楠森稲荷大明神」と記された小さな赤い鳥居が設置されており、その正面でお参りすることができるようになっています。

その他にも、脇には堀があって鯉が泳いでいたり(人が近寄ると、めっちゃ寄ってきます)、水車や売店があったり、観光地としてきちんと整備されているんだな、という印象の場所でした。

川古の大楠公園・為朝館

こちら(↑)がその売店ですが、施設の名称は「為朝館(ためともやかた)」といって、源為朝による“黒髪山の大蛇退治”という地元の伝説にちなんだもの。私は見逃しましたが、大蛇伝説のからくり人形劇の上演などもあるそうです。

また、水車があったのにもれっきとした理由があり、こちらは精米するために利用されているものでした。地元産のお米を約6時間かけて水車で精米して販売される「大楠水車米」が、地元の特産品として人気なんだそうです。

情報盛りだくさんになってしまいましたが、最後にもう一点だけ紹介させてください。彼らを…

川古の大楠とかかし

このあたりに、創作好きで器用な方がいらっしゃるんでしょうね。こういう遊び心、わりと好きですけど(笑)

立派な大クスの姿に悠久の時を重ね……というムードを吹き飛ばすかのような、賑やかな雰囲気の「川古の大楠公園」でした。

おわりに

以上、武雄市が誇る自然系パワースポット、3本の大楠をご紹介いたしました!

三者三様、それぞれに違った特徴がありましたが、どの木もまさに一見の価値あり」。想像を超える大きさとパワーに感激しっぱなしの旅となりました。

個人的には、ふれあいの自由度の一番高かった「塚崎の大楠」が一番印象的だったかな、という感じです。

いつまた雷が落ちるとも分かりませんし、まだ見たことがないという方は、機会があればぜひ! 意外と古木の魅力にハマるかもしれませんよ☺

私もまた機会を作って、他にもいろいろな名木を見に出かけてみたいと思います!

それでは、よい一日を。 Polly

川古の大楠

※記事内の写真はすべて2019年11月20日に撮影したものです。