こんにちは。福岡市在住の自然観光ファン、Pollyです。
梅雨も半ばを過ぎ、夏もいよいよ目前か…という季節に楽しみたいお花といえば、やっぱり紫陽花ですよね!
九州北部で紫陽花が見頃を迎える6月中旬~7月上旬は、ちょうど田植えも始まる頃でもあり、“日本的”な風情・風景美も溢れる素敵な季節。
雨や土の香りを含んだ濃い空気、瑞々しい新緑、蝉が起き出す前の静けさ。それを楽しまない手はありません。
福岡市近郊のあじさいスポットを調べてみたところ、
- 東区の「海の中道海浜公園」や「筥崎宮あじさい苑」
- 中央区の「舞鶴公園」
- 西区の「のこのしまアイランドパーク」
- 糸島市の「白糸の滝」
- 筑紫野市の「天拝歴史自然公園」
- 須惠町の「皿山公園」
- 篠栗町の「呑山観音寺」
などが挙げられるようですね。
中でも当記事では、私自身が2020年7月3日(金)に初めて行ってみた、篠栗町の「呑山(のみやま)観音寺」の様子や感想をご紹介してみたいと思います。
行く前は「紫陽花の見頃にはもう遅いかな…?」と思っていたのですが、行ってみるとちょうど見頃真っ盛りで、天王院参道の青もみじも大変美しく、立派なお寺にお参りもできて大満足。
ただ、お寺の敷地が広いため、初めて行く場合はどこに何があるか、少々戸惑ってしまうかもしれません。
記事内には敷地内マップもご紹介しておりますので、さらっと全体図を掴むためにも、お出かけ前のご参考にお役立ていただければ幸いです。
目次
呑山観音寺の場所
呑山観音寺(●)は、篠栗町の北の端にあります。

あと一歩北に進むと「猫峠」という約450mの峠があり、そこを越えるとすぐお隣りの宮若市です。
大層山深い場所のように見えますが、福岡市中心部からは意外と25km前後。特段に混んでいなければ、車で40分ほどで行くことのできる距離です。
アクセス
自家用車の場合
福岡市・粕屋町側から車で行った場合、国道201号を金出交差点で(もしくは県道607号を上町交差点で)左折し、県道92号を山に向かって7kmほど走ると、右手にこのような看板が登場します。

この看板で右折し、さらに400mほど進めば駐車場(無料)に到着。特に行き方が難しいというようなことはありません。
この92号線沿いにはピクニックが楽しめるような公園(樹芸の森・鳴淵ダム展望広場など)もありますので、季節を問わず、手軽なリフレッシュ・ドライブにもおすすめの目的地だと思います。
公共交通機関の場合
公共交通機関で行く場合は、基本的には篠栗駅や篠栗周辺のバス停からタクシーを乗り継ぐ、ということになるようです。
ただし、毎月第3日曜日(月例祭)と四季大祭のある日のみ、JR篠栗駅より西鉄バスが「参拝バス」を運行しています。(時刻表や料金などの詳細はこちら→呑山観音寺公式サイト)
例えば篠栗駅から呑山観音寺までは9km近くありますので(Googleマップ調べ)、タクシーを使うと優に片道2,000円は超えそう…?
参拝バスは片道370円ですので、少人数で行く場合は特に、バスで行けた方が断然交通費の節約になりますね!
境内図
次は、敷地内の大まかな造りについて。
訪問者は、下の図の黄色の矢印のようにして現地に到着します。

ご覧いただくとお分かりになる通り、境内は、左半分の「呑山観音寺エリア」と右半分の「天王院エリア」とに分かれています。
紫陽花は、駐車場沿いにもずらりと咲いていて見事なのですが、まとまって楽しめる場所はピンクで囲ったあたりでした。天王院エリア内ですね。
また、天王院の参道には青々と美しいもみじの木が並んでおり、こちらも見どころの一つとなりますので、自然美を目当てに訪問する場合は天王院側がメインといって差し支えないと思います。
一例として私は、「大駐車場」に停め、まずは天王院エリアを散策し、次に呑山観音寺まで足を延ばしてお参りする、という流れでいきましたよ。

大駐車場は本当に「大」で、ちょっとやそっとでは埋まらないであろう広さでした。
紫陽花スポット
それではここからは、天王院エリア内の紫陽花スポットを3ヶ所、私が気付いた範囲でご紹介いたします。
1.鐘楼堂への小道
まずは、大駐車場から「一の橋」を渡ってすぐ右折した先、「七福神堂」前を経由して「鐘楼堂」に至るまでの小道です。

青、紫、青紫、赤紫、水色、薄いピンク、濃いピンク、白と、これ以上ないくらいにカラフルな紫陽花たちが並んでいました。
紫陽花の名所は多けれど、これほどまでに色合い豊かな群生は、なかなか見かけないかもしれません。

紫陽花というと涼し気な青紫を思い浮かべがちですが、華やかなピンクもいいものですね。
左右を楽しみながら100m弱歩くと、思わず「わぁ~!」と声を上げてしまうような眺めがやってきます。この小道のハイライトです。

これぞ呑山観音寺の紫陽花画像、というような絵。ネットやパンフレットで見たことある!という人も多いのではないでしょうか。(私もそうでした。)
階段の上には鐘撞きの御堂(鐘楼堂)があり、公式サイト情報によると、毎年大晦日は参拝者が除夜の鐘を撞くことができるそうですよ。
冬が来るのはまだまだ先の話ですが、静かな山中に鳴り響く除夜の鐘、心に染みそうですね。

雨が降るとまた風情が増しそうですし、とにかくこの「一の橋から鐘楼堂までの小道」は、個人的には呑山観音寺一番の紫陽花スポットだと思いました。
おすすめです!
2.六地蔵池周辺
2ヶ所目の紫陽花スポットは、3ヶ所の中では一番規模が控えめです。
しかし、パッと見たときにはやはり「わー、きれい!」と感じましたので、簡単にですがご紹介。

場所は、一の橋から「天王院本堂」に向かう坂の途中、「六地蔵池・水子地蔵」の敷地の端です。
全体的にはピンクが多い感じで、かすかな木漏れ日を浴びる姿が印象的でした。お時間があれば、立ち寄ってみてもいいかもしれません。
3.あじさい苑
3ヶ所目は、その名もズバリ「あじさい苑」です。先ほどの「六地蔵池」からさらに坂を登った右手にあります。

ここの紫陽花は、株自体はまだ若めで、花も小ぶりなものが多かったように思いますが、ほぼ青色で統一されている様が圧巻でした。

杉林の中にあるので、どこか颯爽としたようでいて幻想的でもある、独特の雰囲気が魅力。

木々の香りやマイナスイオン的な空気に包まれつつ、ベンチに座って暫しぼんやりするのもよさそうだと思いました。
その他、私は行き逃したのですが、呑山観音寺公式パンフレットによると、大駐車場の東側にある「味噌蔵」周辺の歩道沿いも見どころの一つとなっているようです。
とにかくあちらこちらで咲いているので、のんびりそぞろ歩きしながら、お気に入りの株を見つけてみるのも楽しそうですね。
天王院の青もみじ
紫陽花編は以上ですが、天王院エリアに来たからにはお参りせずには帰れないのが、もちろん「天王院」そのもの。
どんなお寺なのかというと…
- 呑山観音寺の小寺
- 山号は鉾立山(ほこたてやま)
- 本尊:浪切不動明王
- 海上安全、大漁祈願、厄よけ開運の御仏
- 篠栗八十八ヶ所霊場第三十六番札所
だそうです。(参考:呑山観音寺公式サイト「境内・見所」)
呑山観音寺のほうは「高野山真言宗別格本山 篠栗八十八ヶ所霊場第十六番札所」とのことですので、その小寺であるこの天王院も、宗派としては高野山真言宗ということになるのでしょうか。
恥ずかしながら私は寺関係には全くもって興味が薄く、篠栗八十八ヶ所霊場のこともここまで見て見ぬふりをしてきましたが……やはり「篠栗」で「寺」とくれば、「〇番札所」なのか?
…未熟者の私がお遍路や御朱印集めをする日は、まだまだ先になりそうです。
さてその天王院、坂を登り切った先で、仁王像が出迎えてくれます。

そしてその先に続く緑のトンネルこそが、紫陽花と並ぶもう一つの見どころ、天王院参道の「青もみじ」です。

「もみじ」と聞くと秋の紅葉ばかりに価値を見いだしてしまいそうですが、新緑のもみじがこんなに素晴らしいものだったとは。

鮮やかで柔らかな緑が、これまでに見た紫陽花のイメージを吹き飛ばすほどに“頭に刺さる”感じでした。(いい意味で。)

参道沿いに広がる苔とも上下で反射し合って、より一層“緑の世界”になるのかもしれませんね。
この青もみじは、鐘楼堂の紫陽花と並ぶ呑山観音寺(天王院)で必見の名所だと思います!

おわりに
以上、7月3日に訪ねた「呑山観音寺・天王院」の紫陽花と青もみじの様子をご紹介いたしました。
私はこの後、呑山観音寺本堂の方へもお参りに行きましたが、その際の様子はここでは割愛。(紫陽花は特にありませんでした。)
そして帰り道には「鳴淵ダム展望広場」で緑に囲まれてお弁当を食べ、贅沢なリフレッシュタイムを過ごしてから福岡市への帰途に就きました。

ひとたび夏が深まれば、間違いなく大量の蚊の標的になりそうな場所でしたが(笑)、6月下旬~7月上旬のこの時期は、虫刺されに悩まされることもなく。
みなさんも、蝉がうるさくなる前に、ぜひ篠栗の自然を満喫しに出かけてみてはいかがでしょうか☺
それでは、最後までお読みいただき、どうもありがとうございました!
Polly