こんにちは。元北海道民、現福岡市民のPollyです。
今回お届けする風景は、北海道千歳市のカルデラ湖「支笏湖」。
2019年10月時点のWikipedia「日本の湖沼一覧」掲載データをもとに作成した “私調べランキング” では、最大水深2位、透明度3位、大きさ8位、湖面標高23位となっている、湖の鑑のような存在です。
札幌市中心部から南に約45km、新千歳空港から西に約30kmというアクセスしやすい位置にありながら、山々に囲まれたディープな自然美を楽しむことができる、道央でも人気のドライブスポットともなっています。
私も道央居住時は、その清涼感あふれる姿を眺めるために何度も足を運んだものです。
そんな支笏湖が美しさを増すのは、雪に染まる冬。
ということで当記事では、冬の支笏湖畔の風景をセレクトしてご紹介したいと思います。具体的には、2016年12月、2017年2月の「氷濤(ひょうとう)まつり」、2019年2月の訪問時の様子です。
支笏湖の風景を眺めてみたいという方、いつもは行かない場所を見てリフレッシュしたい気分の方、旅の目的地を探し中の方、ぜひお付き合いくださいませ。
目次
支笏湖の位置・アクセス
まずは簡単に、支笏湖の位置を確認してみましょう。

先ほども話に出たように、札幌市中心部から南に約45km、新千歳空港から西に約30km、登別からは約80km、そして洞爺湖までは約50kmの距離。一帯は「支笏洞爺国立公園」に指定されています。

支笏湖周辺へは電車は通っておらず、タクシーを除いては利用できる公共交通機関はバスのみです。千歳から北海道中央バス(空4・千歳空港支笏湖線)が一日4~6本出ており、運賃は片道1,000円前後。
※中央バス・千歳路線の公式ページ、路線図(PDF)、時刻表(PDF)
千歳から支笏湖だけを見に行きたいわけでもない限りは、やはり北海道観光は自家用車・レンタカー利用が王道スタイルなのではないでしょうか。
次は、もっと湖に寄ってみましょう。

私が知る限りでは、冬場は地図上で✘の付いた道が閉鎖となるため、湖の周りを一周することはできません。
道が解放される夏・秋は、北海道の三大秘湖に数えられる「オコタンペ湖」もコースに加え、ぐるりとドライブを楽しむ方も多いのではないかと思います。

オコタンペ湖は、秘湖なだけに近くに寄ることはできませんが、浮かび上がるような水の色が本当に神秘的です。
話を支笏湖畔に戻しますと、湖畔で車を停めてゆっくり観光する場所としては「ポロピナイ園地」と「支笏湖温泉」の二ヵ所があります。が、ポロピナイ園地側は冬季休業となるため、冬の行先はもっぱら支笏湖温泉側になるかと思います。
支笏湖温泉周辺には広い公園やビジターセンターがある他、ホテルや土産店なども立ち並び、一年を通して支笏湖観光の中心地となっています。

ところで、「国立・国定公園内」という最高の自然環境ばかりを選んで設置された「休暇村」という保養施設シリーズのことをご存じでしょうか。
全国37か所にあるのですが、実はこの支笏湖温泉にもそのうちの一つがあるんです。しかも、北海道ではここだけ。
思ったよりもすごい場所なのかもしれません、支笏湖。
さて、支笏湖の周辺情報紹介はここまでとし、ここからは早速、冬の支笏湖畔の風景紹介に入りたいと思います。
ポロピナイ展望台から望む冬の支笏湖
札幌方面から車を走らせると、あと一歩で湖というところで、見晴らしのいい展望所を通りかかります。おそらく地元民以外は誰もが止まる、人気の眺望スポット。

Googleマップには「ポロピナイ展望台」と載っていますが…そんな名前だったんですね(笑)

あちらの雪を冠した山は「紋別岳」(866m)という山で、そのふもと、湖との境目を道路がずっと走っており、その先には支笏湖温泉があるというイメージです。
ちなみに夕暮れだと、こんな風になります。
暮れ行く空と湖も、なかなか素敵ですよね。
支笏湖を囲む山々
時間を昼間にもどし、紋別岳沿いからの風景をいくつかご紹介したいと思います。

この日は12月18日ですので、ようやく根雪が始まり、これからどんどん雪深くなっていく時期です。
湖の対岸にそびえている形の良い山は「風不死岳(ふっぷしだけ)」(1,103m)。


その左には「樽前山(たるまえさん)」(1,041m)が、山頂にたっぷりと雪を湛えて横たわっています。いずれも活火山です。
先ほどの展望所のあった方向を振り返ると、また別の山「恵庭岳」(1,320m)が見えます。


こちらも活火山。支笏湖は、さすがカルデラ湖なだけあって、山好きの人にもたまらない自然景観名所ですね!
氷濤(ひょうとう)まつりの風景
湖の東側、支笏湖温泉周辺に場面を移したいと思います。ここからのテーマは、「千歳・支笏湖 氷濤まつり」。
一年の3分の1を雪と氷で覆われる北海道には、いくつもの “冬のお祭り” がありますよね。道内で特に有名なのは、1月末~2月上旬に行われる「さっぽろ雪まつり」と、1月下旬~3月上旬の「層雲峡温泉 氷瀑まつり」でしょうか。
雪まつりは人が多くて行くのに気合が要りますし、2回も見ればもう “雪像よりも食い気” 。層雲峡は遠いし極寒。
その点、支笏湖の氷濤(ひょうとう)まつりは車でアクセスもしやすく、湖も山景色もセットで楽しめ、ドライブ気分でのお出かけに最適です。
ここでは、2017年2月3日(金)に訪れた際の様子をご紹介いたします。

この日は千歳方面からやって来ました。紋別岳を眼前に、左手の「支笏湖温泉駐車場」に入ります。
時刻は14:40。
「tenki.jp」によると、この日の最高気温は13:30時点の「-4℃」だったようですので、現時点では-5℃近くでしょうか。
東屋にこんもりと雪が積もったこの感じ、北国ならではですね。
実はこの支笏湖畔には、「山線鉄橋(やませんてっきょう)」と呼ばれる“映え”スポットがあります。それがこちら。

北海道最古の鉄橋といわれるこの橋の色は、見事に真っ赤なんです。特に冬は雪景色の中で抜群に映えますので、あちらからこちらから、つい写真を撮ってしまいます。
湖畔には散策路も設置されていますので、散策好きの方は特に、氷濤まつりに来たんだということも忘れるくらいに湖畔散策を楽しまれることと思いますよ!
雪道に慣れていない方は、滑り止めの装着やスノーブーツは必須です。(慣れていても、ですが。)

さて、いよいよ氷濤まつり会場への入り口「ウェルカムゲート」へやってきました。
このトンネルを抜けると、協力金300円を支払うカウンターがあり、記念のポストカードやドリンクの割引券をくれたり、記念写真を撮ってくれるカメラマンがいたりと、一気に祭り会場っぽい雰囲気になります。
まず一番に目を引くのが、こちらの「氷濤神社」です。

何もかも祀ってしまう日本人の精神は、北の大地にも生きていますね(笑)
中にはたくさんのお賽銭が置いてあるのですが、驚かされるのは壁一面に張り付けられた大量の小銭です。みなさんもぜひ、いつかその目で確かめてみてください。
その他、会場内には「氷の水族館」や氷のタワー、氷の展望台や「天空回廊」など、数々の氷のモニュメントが所狭しと並んいます。

何もチェックせずに歩くと何が何やらになってしまうので、はじめにマップを確認しておくといいかもしれません。

中央にある「チャイルドリンク」「アイススライダー」では、キッズたちが寒い中大喜びで遊んでいました。(※リンク内ではヘルメット着用必須)



この日は平日なので比較的ゆったりしていますが、土日ともなると大賑わいになると思われます。

イベントステージや乗馬体験などもあります。
写真には収めていませんでしたが、会場の片側にはプレハブの休憩所・売店があり、寒すぎるときは中で休憩しながらイベントを楽しむことができます。
私と連れもこの日、休憩所で休憩しながら夜のライトアップまで待とうと思っていたのですが、1時間半も会場で過ごした時点で満足してしまい、結局は待てずに引き上げてしまいました。
スキー・スノーボードに行くときと同じ服装で出かけても、やはり氷点下の中でぶらぶらしてるのは辛いですね。ライトアップは16:30からですので、そちらをメインで見たい方は、あまり早く行き過ぎない方がいいと思います…。
(ただし、土日は駐車場付近が混雑しますので、ある程度は早目に行ったほうがいいかもしれません。)
以下、氷濤まつりの基本情報をまとめてみましたので、ご参考にどうぞ。
【開催期間】2020年1月24日(金)~2月16日(日)
【開場時間】9:00~22:00 ※ライトアップ16:30~22:00
【会場】千歳市支笏湖温泉
【入場料】協力金1名300円
【駐車場】あり・無料
【公式サイト】https://hyoutou-special.asia/
期間中土日の18:30からは花火も打ちあがるそうですよ。詳しい情報は、公式サイトをチェックしてみてください。
私は残念ながら、一切の夜間イベントは見逃しましたが、帰り道の夕景は楽しむことができました。

おわりに
以上、冬の支笏湖の風景をお届けいたしましたが、清涼感あふれるその美しさを、少しでも感じていただくことができたでしょうか。
北海道には、全国的に見てもいくつもの傑出した湖がありますが、この支笏湖は、有名な「阿寒湖」や「屈斜路湖」に負けないくらいの自然美を湛えた場所だと思います。
私がまだ札幌市民なら明日にでもまたドライブに行きたいところですが、残念ながら今は福岡市民…。
もしみなさんが訪れる機会がありましたら、ぜひよろしく言っておいてください(笑)
最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました。
それでは、よい一日を☺ Polly
