こんにちは! 自然散策好きのアラフォー福岡市民、「しぜんfan」のPollyです。
この記事を書いている2020年5月1日現在は、新型コロナによる緊急事態の真っ只中。自由に外出することのできない状況が続いており、みなさんそれぞれに“いつもと違う”毎日をお過ごしのことと思います。
私も、大好きな自然観光が封じられ、緑輝く春だけになんとも切ない気分ですが、代わりに家の観葉植物を愛でて心を癒したりしています。

こんな時だからこそ、「身近な自然」の存在がより眩しく感じますね!
とはいえ、あちこち出かけたいという気持ちはそう簡単に収まるものでもなく、特にGWの本格的な外出自粛モードに入ってからは辛さも倍増。
そんな中、せめて画面だけでも外出気分を楽しみたい!という個人的な理由もあって、今回は、粕屋町が誇る「駕与丁(かよいちょう)公園」の紹介記事を作成してみたいと思います!
具体的には、これから初めて行くという場合に参考にしていただけるような訪問ガイドと、2019年5月下旬と2020年4月中旬に私自身が現地を訪れた際の訪問レポートを足した内容となります。
近場の方はコロナ中のお散歩計画に、遠くの方も収束後のお出かけの情報収集に、少しでもお役立に立てれば幸いです。
5月中は閉鎖となっていたバラ園、バラ園前駐車場、展望広場の遊具は、6月1日から再開したようです。
最新情報については、粕屋町の「新型コロナウイルス感染症ポータルサイト」をご確認ください。
目次
「駕与丁公園」についての基本情報
まずはざっくり、「駕与丁公園」がどんな公園なのかをご紹介いたしましょう。
公園の概要
駕与丁公園は福岡県糟屋郡粕屋町にあり、一言で言うと「大きな池を橋で渡れる公園」です。
が、もちろんそれだけではなく、一番メジャーな利用法は「池の周囲をウォーキング・ランニングする」ことでしょうか。
私はマラソンはしないので詳しくは分かりませんが、外周は一周「4.2915km」ありますので、フルマラソンの練習にも距離が計算しやすい造りとなっているようです。
その他にも、体育館・武道場・プールなどを備えた「かすやドーム」、アスレチック広場、健康遊具、水鳥観察小屋、桜並木、バラ園などもあり、花見やピクニックにももってこい。
とにかく、「自然とのふれあい&健康増進」には最高レベルの都市公園なんです。


中でも特に公園のシンボル的な存在となっているのが、公園東部にあるバラ園です。入場無料ながらも見事なもので、5月と10月の見頃時期には多くの人で賑わいます。(といっても、私は5月にしか行ったことがありませんが。)

記事冒頭でもご紹介した通り、今年の5月は“コロナ閉鎖”※ということで、大変残念ですが、せめて10月までには日常が戻っていることを願うばかりですね!
(※バラ園の外側や展望広場の花壇に植わっているバラは変わらずに楽しめました。2020.5.13追記)
バラ園の様子は記事後半の「訪問レポート」の中でもご紹介していますので、よろしければそちらもご覧ください。
公園の所在地(広域)
次は、公園の所在地について。
先ほども触れた通り、駕与丁公園は「粕屋町(かすやまち)」にあるのですが、その粕屋町がどこにあるかというと、福岡市のすぐ隣です。

「東区の東隣り」に位置します。
福岡市近郊にはいくつもの市町がひしめいており、福岡市で育った私でもどこがどこやらよく分かっていませんので、こうして地図で見てみると新鮮。こんなことになってたのかぁ。
ちなみにWikipediaによると、この粕屋町は九州地方の町村の中で最も人口の多い町なんだそうですよ(2015年国勢調査)。
公園の所在地(詳細)
肝心の「駕与丁公園」があるのは、そんな粕屋町の南東部、須惠町との町境付近。下の地図で見ると、〇の付いている場所が駕与丁公園です。

例えば天神からは、下道で9kmほどの距離。空港も高速の「福岡IC」も「イオンモール福岡」もすぐ近く。おまけに、町内ではJRの「香椎線」と「福北ゆたか線」が交差しています。
立地良すぎでしょ!!
お読みいただいている方に公園の場所を紹介する、という目的もそっちのけであらためてビックリ。まさに“理想の郊外”です。
という立地のことは置いといて、地図で見るとけっこう大きな池&公園であることが見てとれると思います。考えてみれば、池の外周が4.2195kmもありますからね。
その大きさ故に、公園で何をしたいのか、特にどこに行きたいのかによって向かう先も変わってくるかと思いますので、次はそのあたりを見てみましょう。
園内マップ・駐車場の場所
ここは手っ取り早く、現地の案内図を引用させていただくことにします。(※北が上です)

メインとなる駐車場は池の北側、「かすやドーム」の東隣りにあります。(ここでは便宜上、「北側駐車場」と呼ばせていただきます。)
そこからさらに南方向に目線を移すと、かすやドームと橋で繋がっているあたりに「展望広場」「風車」「バラ園」と書かれた半島がありますよね。
訪れた際の感覚からは、この風車のある半島が駕与丁公園のメイン広場的存在なのではないかと思います。
参考までに、私は過去2回とも北側駐車場に車を停め、水鳥観察小屋を経由しつつ半島を目指し、帰りは橋を渡って帰ってくるという半周コース(トライアル、約2km)を楽しみましたよ。



トライアルコース沿いには見どころも集中していますし、距離的にもちょうど良いため、おそらくは人気の王道コースなのではないでしょうか。おすすめです☺
以前は展望広場とグラウンドを結んでいた「みずどり橋」は、2014年に落橋してしまい、今では撤去されています。ネット上で調べてみても、再建の予定について書かれたものはありませんでした。
公共交通機関でのアクセス
公園に関する基本情報の締めくくりとして、公共交通機関で行きたい方に向けてのミニ情報をお届けしたいと思います。
まず、電車(JR)で行く場合について、最寄り駅は「福北ゆたか線・長者原駅(南口)」か「香椎線・酒殿駅」のどちらかとなります。

公園内のどこを目指すのかによっても変わってくるとは思いますが、池に到達するだけならば酒殿駅の方が若干近いかな?という感じですね。
試しにGoogleマップで各駅からバラ園までの距離を調べてみると、酒殿駅からは「16分・1.2km」、長者原駅からは「19分・1.5km」でした。
西鉄バスの場合は、「天神日銀前」から「粕屋町役場」まで、31番のバスが運行しているようですよ。(片道400円、西鉄の時刻表検索ページはこちら)
訪問レポート
それではここからは、もう少し詳しく、園内の様子を写真と共にご紹介してみたいと思います。
コースの様子
まずは遊歩道の様子から。
こちら(↓)は、北側駐車場から降りてすぐあたりの様子です。

歩道は滑らかなアスファルトで固められており、大変歩きやすいです。さすがに自転車は乗り入れできないようですが、散歩中のお母さんについてキックボードをしているキッズは数人見かけました。
リードを付けていれば、犬の散歩もOKです。
また、コース沿いにはところどころにベンチや東屋、ちょっとした展望広場などもあるので、ちょっと座ってお茶を飲んだり、プカプカ浮かぶ水鳥を眺めてみたり、自然とふれあいつつマイペースな時間を過ごすことができます。

公園内には700本の桜の木があるそうで、4月上旬のソメイヨシノの開花時期には見事な桜のトンネルが出現。上の写真は残念ながらほぼ咲き終わってしまった状態ですが、これが全部ピンク色になったと想像するとすごいですね。
遊歩道沿いの花々(4月中旬)
しかし、コース沿いにある桜はソメイヨシノだけではありません。
4月中旬から下旬にかけてはアマギヨシノ(たぶん)やフゲンゾウ(たぶん)といった八重桜が一足遅れて満開を迎えますので、あえて時期を外して行くのも悪くないなと思いました。

ポンポンと綿の花のようで可愛らしいですね。
桜の他にも「ハナミズキ」や「コデマリ」、「キショウブ」など、花木から野草まで様々な花を楽しむことができました。
「あれはなんだろう」と野草を見つけながら歩くのも楽しかったり。
バラの花咲く時期には、遊歩道沿いでも色とりどりのバラを楽しむことができますよ。
ちなみにこちら(↑)は「かすやの里」という、粕屋町で独自に作り出した品種なんだそうです。
野鳥たち
花の次は「鳥」です。
駕与丁公園には二つの「水鳥観察小屋」があり、野鳥観察を楽しむ環境が整っています。
私が立ち寄った時は、小島の上でカワウと思われる黒鳥が翼を広げているのみで、水面のほうはひっそりとしていました。
小屋内に掲げてあった案内板によると、以下のような鳥が見られるようです。
- 留鳥:カイツブリ、バン、コサギ、ゴイサギ、イソシギ、カワセミ、キセキレイ、ヒヨドリ、キジバト、モズ、カワラヒワ、スズメ、ハシボゾガラス、ハシブトガラス
- 夏鳥:チュウサギ、アマサギ、コアジサシ、ツバメ
- 冬鳥:マガモ、カルガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、ハシビロガモ、コガモ、アオサギ、タシギ、ユリカモメ、カワウ、ツグミ、ミヤマガラス
- 旅鳥:アカエリヒレアシシギ、タカブシギ、クサシギ、ソリハシシギ、タゲリ、コチドリ、シロチドリ
たくさんいるもんですね。
双眼鏡や望遠鏡を携えて小屋で気長に待っていれば、いろいろな種類をじっくり観察ができるのかもしれませんが、そこまでのマニアでなければ遊歩道沿いから眺めるのでも十分。
この日(4月16日)は、ヒドリガモ、アオサギ、オオバンなど(たぶん)を散歩中に観察することができました。


陸でちょろちょろ飛び回る小鳥たちもかわいかったです。
ついでに、水際でガブガブ音を立てながら泳ぎ回る魚(コイ?)もたくさんいたのですが、そちらはあまりかわいくはありませんでした(笑)
バラ園(5月中下旬の様子)
次に立ち寄るのは駕与丁公園の目玉、バラ園です。

実はバラは粕屋町の町花であり、このバラ園は、“町民の方に広く親しんでいただくために、平成13年3月に整備”されたんだそうです。その全景は、通路・花壇を含め粕屋町の町章の形になっているという芸の細かさ。

実際の町章を確認したい方はこちらへどうぞ。(粕屋町公式HP内、「粕屋町町章」のページへ飛びます)
町民でないのに無料で入るのが心苦しいような気にもなりますが、ここはありがたく楽しませていただきましょう!


美しいですね! 写真からでも香りが漂ってくるよう。
私が訪れた2019年5月22日は、春の最盛期からは数日過ぎたかな?という具合で、すでにたくさんの花びらが地面に散っていたのですが、それでも十分に楽しむことができました。
個人的に印象に残ったのは、花壇越しに見える山景色(↓)と、

バラのアーチです(↓)。アーチは二ヵ所ありました。
園内の説明案内板によると、このバラ園には「四季咲大輪種」、「中輪房四季咲種」、「つるバラ」、「ウィーピングローズ(枝垂れ型傘仕立て」、「スタンダードローズ(傘仕立て)」など、約180種・2400株のバラが植えられているんだそうです。
“春は5月上旬から咲き始めて5月中旬が最も美しく、秋は10月上旬から下旬に香り高く咲きます”、とのことで、年に2回楽しめるんですね。

敷地は小さいながらも、お世話されている方々や町民の愛情をひしひしと感じる、素敵な庭園でした。
なお、バラ園前には駐車場が一ヵ所ありますが、小さめなので、特に見頃時期に行く場合は北側駐車場に停めて歩くつもりでいたほうがいいかもしれません。
展望広場
バラ園を後にすると、すぐ隣りには広々とした芝生広場「展望広場」があります。
周囲には遊具やベンチ、東屋、トイレなどが設置されており、町民にはお馴染みの憩いの場となっているようです。
バラ園の外にもところどころにバラが植わっていましたので、イメージとしてはむしろ、バラ園もこの展望広場の一部、ということなのかもしれませんね。
たくさん歩いた後だとちょっと面倒に感じるかもしれませんが、風車のかたちをした展望台にも上ってみる価値アリだと思います。駕与丁大橋を上から眺めることができますよ。

駕与丁大橋
池の真ん中を突っ切っている「駕与丁大橋」の長さは、200mちょっとです。(Googleマップで調べてみると230m)
思ったより長いでしょうか、短いでしょうか。
参考までに、大濠公園にある一番長い橋「観月橋(かんげつばし)」の倍くらいはあるようです。(Googleマップによる観月橋の長さは100mほど)

橋の中間地点には「中の島」という広場があり、東屋やベンチがあるほか、水際まで階段で降りることもできます。
橋から東方面に広がる三郡山地の眺望が素晴らしかったです。どれがどの山かまでは私には分かりませんが、米ノ山や若杉山あたりかな、と勝手に想像。
交流広場(かすやドーム横)
さて、仕上げは「かすやドーム」横にある広場です。園内マップによると「交流広場」と名付けられている場所。
広場自体はこんな(↓)雰囲気の、普通にナイスな空間なのですが、

初めて行くと少なからずビックリし、思わず写真を撮りたくなるのがこれらの“動物シリーズ”です。

初めは鳥だけなのかと思いきや、ウサギや犬、リスなども出てきました。
交流広場なだけに、「動物たちも集まってきているよ~!」、という演出でしょうか。地面に茂る春の草花も相まって、ほのぼのと絵本の世界のようです。
写真を撮るのも楽しいですが、画板を持ってきて写生してみるのにもいい題材になりそうだと思いました。
シロツメクサの首輪をしているアヒルもいましたよ。

これを作った心優しい子(大人かもしれませんが)に、逆に一つ作ってあげたくなるような、心洗われる時間を過ごさせていただきました。
おわりに
以上、かいつまんでではありますが、公園内の概要紹介&春の訪問レポートをお届けしました!
ウォーキングしながら四季折々の自然を体中で感じられる、というのはどこの自然公園にもある程度共通することではありますが、この駕与丁公園の特徴は、何と言ってもその「自然の大きさ」だと思います。
緑や空気が濃いというか、行ってちょっと歩くだけでもかなりリフレッシュできる素敵な場所なんですよね。水辺に集う野鳥たちものびのびして見えます。
都市公園らしくしっかり整備されていて、誰でも気軽に利用できるというところも魅力の一つなのではないでしょうか。
みなさまも、行かれた際にはよい時間をお過ごしください☺
それでは、最後までお読みいただき、どうもありがとうございました! どなたさまも、よい一日を。
Polly

※当記事は、2019年5月22日と2019年4月16日に筆者が現地を訪れた際の情報・写真を元に、2020年5月1日に作成したものです。