こんにちは! 自然観光ファンの福岡市東区民、Pollyです。
今回のレポートの舞台は、福岡市中央区の「西公園」。春は花見客で大混雑すると噂に聞く西公園。個人的には、これまでにわざわざ行くという機会もないまま、長いこと未知の場所となっていました。
それを今回初めて足を運んでみることにした理由は、「西公園内には展望台があるらしい」と知り、どんな景色が見られるのか興味を持ったからです。
Googleマップや西公園の公式サイトを見てみると…はて。公園内に駐車場は3つ、展望広場も3つあるようです。(Googleマップでは4つ?)


いろんな疑問を持ちつつ、先日2019年10月26日(土)、とにかく行ってきてみました。そして、全駐車場、全展望広場を制覇して来ました!
そこで本記事では、行く前の私と同じように「公園内駐車場」と「展望広場」のチョイスに少し迷っているという方に向けて、各所の様子や行ってみて分かった情報などをまとめてみたいと思います!
- 繁忙期以外に初めて車で西公園に行く方
- 初めてではないけれど、各駐車場や展望広場の様子をおさらいしたい方
- 各駐車場の様子を知りたい方
- 各展望広場からの眺めを比較してみたい方
- 西公園の雰囲気や様子にざっくりと興味のある方 など
園内駐車場に関しては、繁忙期(桜・つつじ・GW・夏休み・お正月等)になるとどこも満車になると思いますので、それ以外の時期用ということでお役立てくださいませ。
では、いってみましょう!
目次
西公園の基本情報
アクセス
西公園は、博多湾に面した小高い丘に広がる風致公園(自然条件を活かした都市公園)です。真北には「福岡都市高速(環状線)」が走っており、その「西公園ランプ」がすぐ目の前にあります。

大濠公園からは北に1kmほど。天神からの距離は3kmほどです。
西公園へ公共交通機関で行く場合の最寄りのバス停と地下鉄の駅は「大濠公園」となるようです。(徒歩10~15分)
公園内の造り
公園内の構造はこんな感じ。

「荒津山」という山のほぼ全体が公園となっており、その中を車道が通っているほどの広さです。車道は主に一方通行ですが、分かりやすく表示されているので、初めてでも迷うことなく進めましたよ。
園内にはランニングコース(一周1.4km)や遊歩道も整備されており、ランニング、ウォーキング、サイクリング、犬の散歩、ピクニックなど、公園全体が地元の方々の健康維持やレジャー活動の場となっています。
各駐車場と最寄りスポット
そんな西公園には、さきほどのマップにもあった通り、3ヶ所の無料駐車場があります。
※スマホの方は、横スクロールで全体を見ることができます。
台数 | 開場時間 | 最寄り展望広場 | その他スポット | |
中央P | 13 | 9~22時 | 中央展望広場 | 荒津亭(うどん)、今屋のハンバーガー、アスレチック広場 |
西側P | 19 | 9~22時 | 西側展望広場 | 多目的広場、鵜来見亭(料亭) |
東側P | 43 | 10~20時 | 東側展望広場 | 展望台広場、光雲神社、中司孫太郎神社 |
※収容可能台数は西公園の公式HP「アクセス」を参照しました。
公園内のどこに行きたいのか、既に目的地がはっきりしている場合は駐車場選びもそんなに迷わないかもしれませんね。
目的地がはっきりしていない場合でも、とりあえずどこか一ヵ所に停めて、気ままに歩いて巡るのもアリだと思います。
荒津山は最高点でも海抜48.5mしかない「丘」のような場所ですので、山登り感もほとんどなく、快適なネイチャーウォークを楽しむことができますよ。
一通り巡った場合の距離はおそらく2~3kmといったところで、エクササイズとしてもちょうどいいのではないでしょうか。
とはいえ、どうせなら各駐車場周辺の様子も把握した上で停めたいですよね!
ということでこれからは本題に入り、「中央」「西」「東」の各エリアの様子を詳しく見ていきましょう!
中央エリアの詳細
中央駐車場の様子
西公園の正面入口から公園内に乗り入れ、光雲神社の方へは行かずに真っ直ぐ進むと、「右に行けば中央展望広場・左に行けば多目的広場・西側駐車場」という分岐に行き当たります。
こちらを右へ進むと、100m足らずで中央駐車場へ。

収容台数は13台と、3ヵ所の中では一番少ないですが、舗装もしっかりされ、車椅子優先スペースもあり、道のすぐ向かい側にはトイレも完備。

私が訪れたのは10月下旬の土曜日の午前11時ごろですが、駐車場はすでにいっぱいでした。他の2ヵ所と比べてみて、この中央駐車場が一番活気があり、車の入れ替わりも活発だったように感じます。
繁忙期を外してみても、曜日や時間帯によっては “空いていたらラッキー” な駐車場かもしれません。
御食処 荒津亭(外観)
先ほどの駐車場の全景写真にも写っていますが、駐車場の横には「荒津亭」という、何やら味のある雰囲気のうどん屋さんがありました。

駐車場の案内板すらも店と同化してしまうほどの賑やかさ。
私は店内には入りませんでしたが、『生玉ぶっかけうどん 500円』や『黒みつ入りブラックタピオカみるくティー&ココア 350円』、ソフトクリームなどもあることが見てとれました。
入るのにちょっと勇気が要りそうな外観ですが、北海道羅臼昆布と純国産鰹節を使っているらしい “亀じいの本格手打ちうどん” には興味があるので、もしお昼時に行くことがあればぜひトライしてみたいお店です。
中央展望広場の様子
中央展望広場は、駐車場から徒歩ゼロ分。あっと言う間に広場に出ます。

広場中央が少し盛り上がっており、船がモチーフかと思われるオシャレ東屋がどーんと建っています。
こちらがそのオシャレ東屋脇からの眺め。

こじんまりとしてはいますが、腰をかけられる石製ベンチが点在しており、のんびり過ごしたくなるような気持ちのよい場所です。
さらに左奥の展望東屋に行ってみると…

目の前には博多湾が広がり、その奥には香椎のアイランドシティや立花山、志賀島へと続く「海の中道」がずらーっと見えます。
ただ、志賀島そのものや能古島までばっちり見えるかというと、そちらは残念ながら木々に遮られていまひとつ。
この展望広場は、博多湾や博多港に出入りする船、海の中道の東半分を見渡すのによい場所だと思います。

この荒津山ははるか昔から一大景勝地だったそうで、100年ほども遡ればビル群も埋め立て地もなかったでしょうから、眺めも今より格段に美しかっただろうなぁ…と思ったり。
でも、代わりにといってはなんですが、現代の風景美として夜景はすごくきれいかもしれませんね!
今屋のハンバーガー
この中央展望広場に初めて来たならば必ず気になるのがこちら、「今屋のハンバーガー」。

広場の片隅にあり、食欲をそそる匂いを広場中に漂わせています。そして店頭には “今屋のホットドッグ 全国三位に入りました” と誇らしげな看板。
すんごいおんぼろだし、大丈夫…? と思いつつ近寄ってみると、恐ろしくおんぼろな移動販売車の中で、白づくめのおじいちゃんが手慣れた様子でてきぱきと動き回る姿が。

これ、絶対 “本物” なやつだ! と思い、お腹も空いていないのに『ウィンナーサンド 300円』を注文。
メニューには他にも『ハンバーガー 350円』や『トマトレタスバーガー 400円』、『フランクエッグチーズ 500円』など、たくさんの種類のハンバーガー(見た目はホットドッグ)がありました。
数分の待ち時間の後、いただいたウィンナーサンド、絶品。

こんがりいい具合にトーストされたパン、溢れんばかりの具。ウィンナーに負けじと詰め込まれたキャベツ・ミンチ炒めには味がしっかり染みていて、たっぷり入ったコクのある絶品ソースにぴりっと効いた辛子がまた絶妙(辛子は抜くこともできます)。さらに、ウィンナーには細かく切れ込みが入っているという手のかけよう。これで300円。
にわかに食レポみたいになってしまいましたが、程よく濃い目の味付けがやみつきになること間違いなしです。
私は何の下調べもせずに行ったので知らなかったのですが、かなり有名なお店だったようで、常連さんも含めお客さんが途切れずに来ているようでした。
【中央エリアの結論!】
中央の特徴はなんといっても「食」と「自販機」の充実。 そして、駐車場と展望広場、トイレとのアクセスの良さ。過ごしやすさや利便性でいうと、3つのエリアの中ではダントツです。
また、適度に賑やかで一番 “公園らしい” 雰囲気があるのもこの中央広場でしたので、西公園のメイン広場はここだ! と言って差し支えないと思います。
広場のすぐ横から延びる階段を降りた先にはアスレチック広場もありますので、童心に帰って遊びたい人、もしくは本物の童(わらべ)を連れて行かれる方にはなおさらおすすめです☺

では次に、中央駐車場からは目と鼻の先にある「西側駐車場」の様子を見てみましょう。
西側エリアの詳細
西側駐車場の様子
こちらが西駐車場の入り口です。

公式HPでは収容台数19台となっていますが、かなり広々とした印象。駐車スペースの区切りもあってないようなもので、自由な感じです。
アスファルトでの舗装はされておらず、ボコボコしたものが敷き詰められています。

正午時点で駐車場はぼちぼち空いてはいましたが、ひっそりとした場所だからか、無線待ちと思われるタクシーや営業車など、公園訪問とは違う目的で停めていそうな車が目立ちました。
(場内には「公園利用者に支障を来たしております。公園利用以外の駐車はご遠慮下さい」とそれを咎める案内看板がありますので、公園利用者から苦情が出ているのかもしれません。)
この西側駐車場が中央駐車場と大きく違うことは、最寄り展望広場まで若干距離があることと、トイレがすぐ近くにないこと。
距離があるといっても150mくらいですし、トイレも駐車場脇の階段を下りればすぐありますけどね。
ちなみに、実はこの西側駐車場は「西側展望広場」と「中央展望広場」のちょうど中間あたりにありますので、中央に停めたくても満車だったときはこちらを覗いてみてもいいかもしれません。
西側展望広場の様子
駐車場を出て、料亭「鵜来見亭(うぐみてい)」の前を通り過ぎ、ほどなくすると視界が開けてきます。
まずは展望広場第一弾として東屋と万葉歌碑のあるエリアがあり、
そこから先の階段を下りると展望広場第二弾があるという二段構造になっていました。
結論から言うと、この西側展望広場は3ヶ所の展望広場の中で一番眺めの良い場所でした。これぞ展望広場! という感じです。
なんでもここ西公園の突端は、万葉の時代(7世紀後半からの約100年間)には「荒津の崎」と呼ばれ、大陸へ向かう遣唐使を見送るドラマティックな場所として万葉集にも登場するんだそう。
近くには鵜来(うぐ)島、遠くには海の中道や志賀島、能古島もきれいに望めます。


奥にうっすら見えているのが能古島です。天気が良ければ、もろもろもっとはっきり見えることと思います。
先ほどの中央展望台が博多湾・博多港・立花山・アイランドシティ方面を眺めるのによい場所だったのに比べ、こちらはそのさらに西側の、西戸崎・志賀島・能古島方面を見渡すのに絶好の展望所です。
【西側エリアの結論! 】
西エリアの特徴を一言でまとめると、西側展望広場からの眺望の素晴らしさ、ではないでしょうか。
何を求めて西公園を訪ねるかにもよりますが、目的が “眺望” であるならば、何をおいてもまず西側!だと個人的には思いました。
園内の位置関係おさらい
ちょっとここで、位置関係のおさらいをしてみましょう。
こちら、西公園内に設置されている案内図を利用し、できるだけ北が上になるように改造したマップです(笑)

グレーが車道ですね。
お次は右側に載っている「東側駐車場」の様子を見てみたいと思います。
東側エリアの詳細
東側駐車場の様子
こちらが東側駐車場の入り口です。

収容台数43台と、一番大きな駐車場なだけあってかなり安心感のある様子。

昔のマップによると、この場所は以前は「グラウンド」だったようです。神社への参拝や花見などで、駐車場が足りないという話にでもなったのでしょうか。
確かに駐車場が増えるのはありがたいですが、子どもが遊んだり部活で使ったりしていたでしょうに、少し残念な気もします。
都市高速環状線ができたせいで周辺の様子もずいぶん変わったでしょうし、現代化も一長一短ですね。
こちらの駐車場にも自販機はありませんが、トイレは車道に上がるとすぐ、「中司孫太郎神社」の向かいにあります。
この中司孫太郎神社の先は「光雲(てるも)神社」ですので、東側駐車場は神社参拝に便利がいいですね。
東側展望広場の様子
展望広場には、先ほどのトイレの少し先から階段を上がるか、神社側から橋を渡っても行くことができます。
見通しがあまりいいとは言えません。木々の隙間からなんとか垣間見えるのは、都市高の「荒津大橋」や博多漁港などの長浜エリア。
藤棚に設置されていた説明案内板によると、すぐ眼下の「福岡船溜まり」(博多漁港)の「かもめ広場」付近は、現舞鶴公園内の「鴻臚館(こうろかん)」とも深い繋がりがあり、黒田藩の時代にも要港としての役目を果たしていたんだそうです。
正直に言うと、展望台としてはイマイチですが、あらためて福岡・博多の歴史の深さを感じることができるという意味では、西側に劣らない魅力はあるかもしれません。
でも私がここで一番きれいだと思ったのは、藤棚でした…。

西側展望広場付近でも立派な藤棚を見かけましたし、春は桜だけでなく藤の花もさぞかしきれいなことでしょう。
展望台広場
ここで、マップ上で見て気になっていた「展望台広場」にも行ってみました。
東側駐車場前の車道を挟んだ向かい側にある階段を上り、坂の遊歩道を進むと…
「展望台広場」に到着?

“展望” はないようですが、広場の隅には案内板と石碑が立っています。
『ここが荒津山の頂(いただき)』というタイトルから始まる説明文には、西公園の成り立ちや、後ろの石碑について書かれていました。1900年(明治33年)に当時の皇太子(のちの大正天皇)がここに桜と松を植樹されたことの記念碑なんだそうです。
展望台広場かどうかは謎ですが、一応山頂であるということと、大正天皇の巡幸の地であったということで、まぁ来てみて悪くはなかったかな、という場所でした。
ちなみにこの広場を突っ切ってさらに進むと、加藤司書公(幕末の黒田藩家老、勤王派)の歌碑があり、さらに進むと中央駐車場前に出ます。
【東側エリアの結論!】
個人的には、展望という意味では最下位の東側ですが、駐車場が広くて停めやすいこと、神社が近いことが最大の特徴かと思います。
光雲神社前には参拝客専用の駐車場もありますが、参拝の前後に公園内をぶらっと歩き回ってみたいという場合には東側駐車場はおすすめです。
各エリアの特徴まとめ
ここまで、各駐車場と展望広場の様子をお伝えしてきましたが、なんとなくそれぞれの特徴を把握していただけたでしょうか。
内容をまとめてみると…
- 駐車場は小さいが、メイン広場の賑わいがある
- 自販機・うどん屋・名物ホットドッグ屋があり、景色だけでなく飲食も楽しみたい場合に◎
- 博多ポートタワー・博多港を行きかう船・アイランドシティ・立花山など、博多湾の東半分を眺望できる
- 夜景がきれい(かも)
- 駐車場は広めだが、アスファルト舗装はされていない
- 駐車場からは中央展望広場も近く、どちらにもアクセスしやすく便利
- 駐車場から展望広場までは少し歩く
- 鵜来島・西戸崎・志賀島・能古島など、博多湾の西半分を眺望できる
- 遣唐使や荒津の崎のロマンに浸れる
- 展望広場としては一位
- 駐車場が3ヶ所の中で一番広くて停めやすく、空いている確率も高い
- 中司孫太郎神社や光雲神社に近い
- 展望広場からの眺望はいまいちだが、荒津大橋や博多漁港を眺めるにはここが一番
- 鴻臚館や江戸時代との繋がりを感じることができる(かも)
という感じになりました。
全て個人的な意見ではありますが、みなさんの駐車場や展望広場選びの参考になれば幸いです。
景色重視で行く場合の私のおすすめは、「中央駐車場」に停めて、中央と西側の両方の展望広場を見ることですが、私もまだまだ西公園を探検し尽せていませんので、天気のいい日にまたゆっくり訪れたいと思います。
以上、最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました!
どうぞ楽しい西公園訪問を☺ Polly
※記事内の写真および情報はすべて2019年10月26日時点のものです。