こんにちは! 福岡市在住の自然観光ファン、「しぜんfan」のPollyです。
早速ですが、みなさんは船の旅はお好きでしょうか?
私は大して「好き」ではないのですが(笑)、仕事で何百回とクルーズ船に乗っていた時期もありましたし、京都・新潟・青森―北海道、北九州―大阪など、気付けば結構フェリーでの旅も経験しています。
つい最近出かけた旅も、「フェリーで行く長崎県・壱岐」。別に船に乗りたかったから選んだつもりはないのですが、結局好きみたいです(笑)
そんな私個人の話はどうでもよいのですが、この壱岐って、なかなか観光に出かける機会のない場所ですよね! 「壱岐・対馬」がどこに浮かんでいるのかも、いざ聞かれるとよく分からなかったり。
当記事では、そんな壱岐への日帰り旅行レポート【フェリー編】をお届けしてみたいと思います。(島内編はこちら → 【壱岐】旅行会社の日帰りツアーで! 島内半日観光レポート)
何かしらの情報収集にお役立ていただければ光栄です☺
目次
壱岐への船旅概要
まずは壱岐の場所から確認してみましょう。

壱岐への九州本土の玄関口は「博多港」です。ベイサイドプレイスや博多ポートタワーのあるところですね。
この博多港には、志賀島や玄海島に向かう「福岡市営渡船」をはじめとするいくつもの航路が発着しており、壱岐に向かう際に利用するのは「九州郵船」です。
博多・壱岐間の距離は、ざっくりとは福岡市内⇔下関、鳥栖⇔熊本市くらいに相当するようで、所要時間はフェリーで片道2時間15~20分、水上ジェット機「ジェットフォイル」であれば片道1時間5~10分。
合わせて1日7~8便が運航しており、片道運賃は、一番安い「2等」が2,270円、一番高い「ジェットフォイル」が4,620円となっています。(※2020年8月現在)
当記事は、フェリー(ちくし)の「2等」で乗船した際のレポートとなりますが、「1等」「2等指定」で乗船される場合も基本的な部分は変わりませんので、ぜひご参考にお付き合いくださいませ☺

※九州郵船の公式HPはこちら → 「航路・ダイヤ案内」「料金表」「船舶紹介」
ちなみに「対馬」は、壱岐からはさらに70kmほども離れており、壱岐の方にとっては“壱岐・対馬”と一括りにされるのには思うところもあるそうですよ。(現地ガイドさんのお話より)

確かにこう見ると、対馬はかなり離れていますね。壱岐も含め、かつて大陸との交易の島として栄えたというのも大いに納得できます。
さて、大まかな概要についてはここまでとし、早速、乗船レポートに入りたいと思います!
フェリーちくし乗船記
博多港
やってきました博多港。時刻は9時20分です。

乗船前に時間があったので、昨年(2019年6月)から改修工事中であったポートタワーの様子を覗いてみたところ、依然休館中でした。
コロナのための休館なのかどうか、理由は明記されておりませんでしたが、開館予定についての最新情報は博多港の公式HPにてチェックできるようです。(※いずれにしても、開館時間は10時)
もしも港に早く着きすぎてしまった場合、ベイサイドプレイスのC館にはアクアリウムがあり、建物自体は早朝6:30から開いていますので、そのあたりで時間を潰してもいいと思います。

このアクアリウムの周囲では、パン屋さんやカフェが9時にオープンする他、24時間営業のファミマもありますよ。
私たちはここでアオ(アカ?)ウミガメを眺めながらしばし過ごしました。

ベイサイドプレイスの営業時間等、詳しいインフォメーションはこちらの公式サイトをどうぞ。
港へマイカーで来る場合、最寄り駐車場となるベイサイド第一・第二駐車場は「最大2,200円」、市営築港駐車場は「最大2,000円」と、ちょっと高めです。(※福岡市営渡船利用者は割引あり)
都市高を挟んで反対側にある「Jpark 築港本町」などのコインパーキングや、1kmほど東にある「マリンメッセ福岡第1駐車場」を利用すると、一日の駐車場代を1,000円ほどに抑えられると思います☺
フェリーのりば(博多ふ頭第2ターミナル)
壱岐・対馬・五島行きのフェリーターミナルは、大きな2階建ての建物です。

1階は貨物・車両の受付窓口、2階が旅客の受付窓口となっており、広々とした2階フロアにはレストランやお土産店なども併設されています。

実はフェリーの中にはカフェや売店はなく、あるのは自販機と給湯・冷水器のみですので、お昼ごはんやお菓子が欲しい方はここで調達しておくことをおすすめします!
ちなみに、船内のドリンク以外の自販機の品揃えは以下のような感じでした。
- カップ麺:各種180円(日清カップヌードル、シーフードヌードル、チキンラーメン、きつねうどん、海老天そば、豚骨ラーメン)
- おかし類:アーモンドチョコ240円、プリッツ140円、トッポ170円、チップスター130円、天然酵母パン150円、フェットチーネグミ110円、サッポロポテト小袋50円など
熱湯・冷水は自由にもらえますし、紙コップも用意されています。が、割り箸があったのかどうかまでは確認できませんでした(すみません)。
ドリンクの自販機はトータルで3台ほどあり、映画館のようにバカ高いということはありませんでしたよ(笑) ただしアルコールはありませんでしたので、船内で飲みたい方は事前準備を!
さて、フェリーのりばの方に話を戻しましょう。
フェリー乗り場は海側が一面ガラス張りになっており、博多港やマリンメッセを一望することができます。天気の良い日は何気に絶景。
↑ こちらがこれから乗船する「フェリーちくし」です。けっこう年季が入っていますが、さすがに立派な佇まいで、年長さんくらいの男の子が窓ガラスに貼りついて一生懸命目で追っていました。
九州郵船の公式HPによると、全長97.37m、旅客定員753名、積載台数約80台なんだそうです。

出航の15分ほどになると乗船開始。チケットを見せ、連結通路を通っていざ乗船!
乗船後すぐにすること(2等の場合)
2等船室は、席の決まっていない“雑魚寝フロア”です。よって、「場所取り」はこの後2時間ちょっとの命運を決める一大事。
私は初めてでいまいち要領を得なかったのですが、慣れた方々は真っ先に窓側のスペースを陣取っておられましたよ。
また、乗ってすぐにすることとして、「貸出所で毛布を借りる」というイベントもあります。

毛布は1枚50円の貸出料がかかるのですが、個人的にはあったほうがいいと思います。たとえ真夏だったとしても、床に直接寝転がるのと毛布の上に寝転がるのとでは、体の疲れ具合が違いますので。
写真にある茶色の枕の方はあらかじめ船室に備わっており、誰でも無料で使うことができます。
2時間というのは思ったより長いもので、いくら船の外の景色を楽しんだって、どうしても時間を持て余してしまうんですよね。カフェやレストランもないですし。
そこでみなさん、家族でトランプをしたり、プチ酒盛りをしたり、スマホで動画をみたり、ひたすら寝てたり…。思い思いに、まるで自宅にいるかのように寛いでおられる様子でした。
ということで、場所取り(と毛布)は結構大事だと思います!
出港してしばらくは写真タイム!
場所取りが済めば、撮影好きな方はすぐさま貴重品を持ってデッキへ。
ポートタワー、百道浜、アイランドシティ、海の中道、能古島、志賀島、糸島半島、玄海島…と、これでもかというくらいに博多湾の名所クルーズが続きます。
いい景色がたくさんあり過ぎて、ここでそのすべてをご紹介することは到底無理なのですが、中でも印象に残ったのは、海上から志賀島・能古島を見ることの新鮮さです。
例えばこれは、「のこのしまアイランドパーク」のパノラマ花壇。
そして次は、志賀島の「金印公園」。
「じゃあ海水浴場はどこだろう、展望台は?」などと探し回っているうちに、フェリーはあっという間に玄海島付近へ。

写真前方の、糸島半島北端と玄海島の間を通過するまでおよそ40分。地理好きの方には大いに楽しめる時間となること間違いなしです。
デッキの様子
ここでデッキの様子もご紹介しましょう。まずは2階後方エリアです。

展望デッキのすぐ隣りに甲板席エリアがあり、その脇には「釣り具格納箱」があったりします。釣りを目的に出かける方もいらっしゃるんですね!(当然と言えば当然ですが、自分がしないもので…)
お次は、1階前方。

操縦席と思われる場所のすぐ下にありますので、ちょっとしたワクワク感もあるスポットかもしれません。席数は多くはありませんが、かといって満席ということもありませんでした。
最後は、2階サイドデッキです。

海風に当たりながらおしゃべりしたり、イヤホンで音楽を聴いたり、部屋には入らずにずっと外にいるような雰囲気の人もちらほら見かけました。
他にも、1階後方(2等室のフロア)にも甲板席がありますが、景色はやはり2階からの方がいいような気がします。階段を上下しつつ、360℃の景色を堪能しに歩き回ってみてはいかがでしょうか☺
船内の造り
船内がどんな様子かというと、まず、1階はほぼ全域が2等室です。(オレンジ色の部分)

1階にはその他、給湯器コーナーとドリンク自販機、毛布貸出所、そしてゲームコーナーもあります。



ゲームは確か、2階甲板にも独立したゲームルームがあったと思います。チラッと見た感じでは、主にスロットでした。
そして2階には「2等指定室」と「1等室」、観光情報コーナー、自販機コーナー、案内所があり、さらに中央階段をもう1レベル上がると、1等のお客さんだけが利用できる「スカイラウンジ」なるものがあります。



実はこの「フェリーちくし」は、壱岐に到着後はそのまま対馬に向かいます。博多⇔壱岐間は船内滞在時間が短いので、1等を使う人は少ないようですが、対馬までの夜行便などではこのスカイラウンジも賑やかになるのかもしれません。
それから、船内では「fon公衆WiFi」が使用可能なようでしたよ。私は試しませんでしたが、詳しい接続方法が掲示されていましたので、ご必要な方はぜひ。
郷ノ浦港に到着!
残り15分ほどでデッキに出てみると、いつの間にか壱岐が眼前に浮かんでいました。

壱岐市の公式サイト内「壱岐市の概要」によると、壱岐は、“南北約17キロメートル、東西約15キロメートルのやや南北に長い亀状の島”。
沖縄を除けば、全国で20番目に大きな島とのこと。
壱岐のイメージがぼんやりしたままでやってきた私は、その島影を見て「けっこう大きい!」と驚いたのですが、みなさんは壱岐が意外と大きいってご存じでしたか?(失礼)
小さいながら空港もあり、長崎との間を1日2往復しているそうです。
そう、壱岐は一応長崎県所属なわけですが、地元の方のお話では、島民の方々にとっての生活圏は長崎よりも福岡になるんだそう。買い物や病院などで島を出るときは、ほとんどの方がフェリーで博多港に向かうそうで、福岡の方に親しみがある様子でした。
さて、そうこうしているうちに、フェリーは着々と港へ近づいていきます。

フェリーの便によって、到着港は「東の芦辺」か「西の郷ノ浦」に分かれるのですが、私の乗船した便は「郷ノ浦」でした。
きれいで立派なフェリーターミナルですね! 初めての土地、ワクワクします。
ということで、さわやかな青空の元、無事に壱岐島に到着!
おつかれさまでした☺
おわりに
以上、2020年8月中旬の「フェリーちくし乗船レポート」をお送りいたしました。
最後に、これから初めて乗船するという方に私個人がお伝えしたい内容をまとめると、
- 船内には売店・カフェ・レストランはない
- カップ麺やお菓子は自販機で購入可能(給湯コーナーあり)
- 船内でアルコールを販売している自販機はない
- 2等船室の場合は場所取りが大事!
- 博多港を出て初めの40分間は、濃厚な博多港クルーズ!
といった感じです。
個人的には、船内にカフェがあればよかったのになぁ(絶対儲かるのになぁ)と思うのですが、設備上のこともあるのでしょうし、ないならないで問題なしですよね。
ただ、ご自身のランチプランなどに合わせて、お菓子や軽食、飲み物などを事前に準備していくと船旅の充実度も増すのではないかなと思います!
さて、私はこの後、某旅行会社の日帰りバスツアーに参加することになります。
次回は島内観光地の様子なども伝えてみたいと思いますので、機会がありましたらまた、ぜひお付き合いくださいませ☺
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました!
どなたさまも、よい一日を。 Polly